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在庫わずか| フォーマット | CDアルバム |
| 発売日 | 2022年02月11日 |
| 国内/輸入 | 輸入 |
| レーベル | Erato |
| 構成数 | 2 |
| パッケージ仕様 | - |
| 規格品番 | 9029650811 |
| SKU | 190296508110 |
構成数 : 2枚
合計収録時間 : 01:46:53
【曲目】
J.Sバッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV.988
【演奏】
ジャン・ロンドー
(チェンバロ:2006年Jonte Knif & Arno Pelto 製作~ジャーマン・モデルによる)
【録音】
2021年4月17-24日
パリ、ノートルダム・ド・ボンスクール教会
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ロンド―氏の演奏の印象は、所謂、情知意の均衡がとれた表現。
「作者の死」が実現され、聴き手の感受性によって多様な表情を顕現。真実は硬直した一通りには限定されない可能性を顕現。または、作品の豊穣さを真に伝えることを可能にしている。この豊穣さは、父バッハのたゆまぬ彫琢という一人のものだけでなく、前後左右の世代からの遺産も含めたもの。
静寂とは何を定義しているのか。辞書を引けばわかるように、一義だけでなく、沈黙、静止、秘匿など複数の様相や様態を有する。鏡面や水面がよく、対象や自身の姿写しだすように。また、静寂の度合いを知るには、音が必要。僅かな休符の狭間から、静寂が洩れる。
春山無伴獨相求
伐木丁丁山更幽
(杜甫『張氏隠居 二首』首聯より)
仏言語学者だった亡実父の同僚の故早水洋太郎先生が翻訳されたジャン・スタロバンスキ―著『モンテ―ニュは動く』。この機縁からスタバロンスキーに主にFrance Curtureで親しむようになり、2022年4月10日にジュネーブ大学まで観光に足を運ぶことが叶った。その車窓から目にした、ジャン・ロンド―氏のコンサ―トポスター。その思い出に、本録音を購入。彼の恩師 故ブランディヌ・ヴェルレ女史が「やり過ぎないように」と教導したと記事で読み、本盤では豊富な装飾演奏が聴けると期待した。是非、旋律の包含する美を引き出す装飾を、更に多くの人々に聴かれることを祈念する。
残念ながら、バッハの修正も含めた記譜(ロンド―氏が使用した1740年代の印刷譜)通りかは私には分からない。
簡潔が芸術の美徳とされるが、退屈や食傷とは無縁のロンド―氏の饒舌な演奏を楽しむ時間も持ちたい。特に、孤絶の時空間では、人を生かす活力の放射を浴する。
ジャン・スタロバンスキ―Jean Starobinskiの祥月命日(2019年3月4日)に。