メキシコ・ユカタン地方の抒情歌謡集

メキシコ・ユカタン地方の歌謡"カンシオーン・ユカテカ"の魅力を伝える貴重な編集盤が国内制作でリリース!

古き良きラテン音楽を中心とした編集盤を制作してきた〈竹村オフィス&サンビーニャ〉の新作が登場することになりました。今回はメキシコ・ユカタン地方の音楽、カンシオーン・ユカテカ (ユカテカ歌謡)にスポットを当てた作品をお届けいたします。

一口にメキシコと言っても、その国土は日本の約5倍という広さ。それだけに、それぞれの地方に独自の風習や文化が根付いています。なかでもカリブ海に突き出す格好のユカタン半島では、その昔インディオの国だったマヤ帝国が栄え、いまでもその子孫が暮らしています。またそこは対岸に位置するキューバと距離的に近いことから古くから交流があり、独特の文化を育んできました。

とりわけユカタン地方の音楽、カンシオーン・ユカテカ (ユカテカ歌謡)には一度耳にすると忘れ難い魅力がありますが、いち早くその素晴らしさをメキシコ全土や世界に知らしめたのは、 みずから曲を作り唄った同地方出身のグティ・カルデナス (1905 - 1932) でした。彼は18歳でメキシコ市に出て、27歳の若さで亡くなりましたが、ユカタン歌謡の魅力を広めた彼の功績は特筆に値するものがあります。

本作『メキシコ・ユカタン地方の抒情歌謡集』は、そのカルデナスが遺した代表作であり、またロス・トレス・ディアマンテスの演唱によって日本で最初に紹介されたユカテカ歌謡「マヤブの旅人」や「ヌンカ」など10数曲を中心にして、リカルド・パルメリン、ペペ・ドミンゲス、ドミンゴ・カサノバらの傑出した作曲家たちの人気曲27曲を収録、ユカタン地方の抒情歌謡の多様な素晴らしさにざっとふれられるように選曲してあります。また歌と演奏は、そのユカタン歌謡に定評のあるエルマノス・マルティネス・ヒル、その親類筋に当たるアルフレード・ヒルらのトリオ・ロス・パンチョス、ルーペ&ラウールらの演唱を中心にし、多彩な顔ぶれの好演唱で収録。そして録音年代が古いため、音質のクオリティが他とはかなり異なるので、ボーナス・トラックという形で、グティ・カルデナス自身の唄と演奏もお聞きいただけるように配慮しました。

その素晴らしさが語られながら、邦盤ではほとんど発売される機会のなかったユカタン歌謡に焦点を当てた本作にぜひご注目ください。

メキシコ・ユカタン地方の歌謡"カンシオーン・ユカテカ"の魅力を伝える貴重な編集盤が国内制作でリリース! (C)RS