| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2021年10月25日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | アルテスパブリッシング |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784865592405 |
| ページ数 | 640 |
| 判型 | A5 |
構成数 : 1枚
細川周平:音故知新──音と耳からの出発
I 響きを聴く──認識と思索
阿部万里江:ちんどん屋の「響き」から考える──日本と英語圏の音研究/サウンド・スタディーズ
岡崎峻:聞きえないものを聞く──水面下の音がもたらす知覚と想像力
昼間賢:ベトナムの一弦琴「ダンバウ」の音響──一つの音の限界から
春日聡:祭祀芸能における〈音と超越性〉
鈴木聖子:「古代」の音(エッセイ)
II 聞こえてくる音
齋藤桂:鈴木鼓村『耳の趣味』を読む
土田牧子:浅草興行街における小芝居の音
細川周平:戦前の騒音問題──テクノロジーと生活の軋む音
リチャード・チェンホール、タマラ・コーン、キャロリン・S.スティーヴンズ:規制管理される音──東京と福島
栫 大也:騒音と「法悦境」のあいだに──山田耕筰の音と耳(エッセイ)
III 戦前期昭和の音響メディア
山内文登:方法としての音──フィールド・スタジオ録音の「共創的近代」論序説
渡辺裕:感性史のなかの戦争──音響学者・田口りゅう三郎にとっての「音と戦争」
長﨑励朗:大大阪のラジオ放送──文化と文明のはざまで
柳沢英輔:フィールドレコーディング作品とその文脈(エッセイ)
IV 音が作る共同体
光平有希:昭和前期の松沢病院にみる「慰楽」──治療と日常のあいだに響く音
葛西周:旅するオーディエンス──温泉地の聴取環境考
細馬宏通:有線放送電話の声空間──秦荘有線放送の場合
V 芸能化の文脈──ラッパと太鼓
奥中康人:信号音から民俗音楽へ──諏訪地方におけるラッパ文化の生成
中原ゆかり:太鼓音楽の伝承と創作──小口大八の活動を中心に
辻本香子:芸能になる・スポーツになる──中国龍舞の音をめぐる価値の変容について
長尾洋子:おわら風の盆の夜を聞く(エッセイ)
VI 鼓膜の拡張──音響テクノロジーの考古学
福田裕大:スコット・ド・マルタンヴィルの業績を再検討する
秋吉康晴:電話は耳の代わりになるか?--身体の代替性をめぐる音響技術史
福永健一:拡声器の誕生--電気音響技術時代における拡声の技術史と受容史
瀬野豪志:みずからの「きこえ」──イヤフォンによる「聴力」と「補聴器」
伊藤亜紗:「口と耳のあいだで」(エッセイ)
木下知威:フィジカル・リスニング──聞こえない身体による聴取(エッセイ)
VII ステレオの時代──聴く、録る、売る
福田貴成:見えるものと見えないもの--初期ステレオ経験の〈語り〉をめぐって
金子智太郎:市民による音づくり──映画評論家、荻昌弘のオーディオ評論
輪島裕介:「洋楽」をつくる──1970年代後半国産ディスコの産業と文化
日高良祐:MDが架橋するメディア技術(エッセイ)
VIII 物語世界論への挑戦
長門洋平:映画にとって「物語世界の音」とはなにか──ヤン・シュヴァンクマイエル『アリス』を例に
吉田寛:ゲームにとって音とはなにか──ダイエジーシス(物語世界)概念をめぐって
IX サウンドの表現者
X デジタル・ミュージッキング
編者あとがき 細川周平
事項索引
人名索引
執筆者プロフィール
「音響と聴覚」をテーマにした日本初の論集、満を持して刊行!
内外の研究者による多彩な32の論考+ゲスト10名のエッセイを収録
音楽学者・細川周平が国際日本文化研究センターで主宰した研究プロジェクトの成果を刊行。
「音楽」にとどまらず、自然や人、機械などが発するありとあらゆる音を対象に、音を受ける聴覚器官(耳)から発想しながら、音と耳の文化・歴史を問い直す意欲的な論集です。
執筆陣には、音楽や音響はもとより、文学、映画、映像、メディア、ゲーム、アート、美学、歴史、人類学など幅広い分野から内外の気鋭の研究者たちが集い、ゲストに大友良英らのアーティストや評論家などを加えた総勢44人が参加しています。
充実した人名索引・事項索引付き。
「響きを聴く──認識と思索」「聞こえてくる音」「戦前昭和の音響メディア」
「音が作る共同体」「芸能化の文脈──ラッパと太鼓」
「鼓膜の拡張──音響テクノロジーの考古学」「ステレオの時代──聴く、録る、売る」
「物語世界論への挑戦」「サウンドの表現者」「デジタル・ミュージッキング」の全10部で構成。
◎序文より
──音と耳の文化的・歴史的な多様性を学問的な境界を越えて問い直し、今後の議論の礎石となることを期待している。対象とする音源には自然音・空想音から楽器(道具)音、機械音、電子音まで、その文脈としては日常生活から医療、メディア、録音技術、映像、劇場、展示芸術まで含め、現段階の「音故知新」をはかりたい。
──民族音楽学やメディア研究もあれば、人類学もある。アーティストもジャーナリストもいる。理論的なエッセイもあれば、フィールドワークの成果もある。「人が意図してつくった音」としての音楽を扱った論文は少数だが、いずれも通常は忘れられているような文脈における演奏が論じられている。楽器と声の表現という音楽の基本から外れた音響制作やその場についての論考や、デジタル音楽の初期と最近についての報告もある。実験芸術論もあれば、温泉場や音楽療法の章もある。こうした領域は最近の英語圏ではサウンド・スタディーズと呼ばれることが多いが、決してその翻訳ではない。ここでは「音楽」についての論考も含まれるが、通常の場所やメディアや聴衆を離れた文脈が重視されている。多岐にわたる話題を10本の柱を立てて構成した。

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