「美しいと感じている瞬間その人もまた美しいのだ」と感じて以来、全ての制作においてこの美の循環を大テーマとしている。そして視覚におけるまぶたのような防御策を心理的選別以外に何も持っていない無防備で正確で繊細な聴覚という世界を大切にしてほしいと願っている。これらを表現すべく「誰もがみなこの世界を鳴らしている存在」なのだということを、美の循環の中で気づきなおせる作品を作ろうという思いで制作。
使用する環境音は珍しい場所や決定的瞬間などではなくあくまでも日常を念頭に採取。これはフィールドレコーディング作品における収録場所の特殊性ありきな方向を排除する意図があり、収集した環境音から※「WAVE」システムを用いて音楽を生成。(※マイクに入力した環境音を楽器自身が真似るように自動で旋律を奏でるプログラム)これは作曲のプロセスにおける「音色」と「音階」のみに対してデザインを施し、通常最も重要と捉えられる「メロディー」と「リズム」の作成を環境音に委ねることで、環境との新たな共存方向への思考を促す狙いがある。ゲストミュージシャンに「音色」や「音階」のデザインで参加してもらうことで、個人的なロードノベルといった解釈を避け、普遍的な日常感を強調している。
またコラボレーションは、コロナ禍の状況下で少しでも仕事になればという願いを込めて、過去の「CAMP Off-Tone」で多大な協力を賜ったアーティストに依頼。「CAMP Off-Tone」を知る人々にとってはさらに意味深さを感じ取れる仕上がりとなった。
発売・販売元 提供資料(2021/11/04)
"美しいと感じている瞬間その人もまた美しいのだ"と感じて以来、全ての制作においてこの美の循環を大テーマとしている。そして視覚におけるまぶたのような防御策を心理的選別以外に何も持っていない無防備で正確で繊細な聴覚という世界を大切にしてほしいと願っている。これらを表現すべく「誰もがみなこの世界を鳴らしている存在」なのだということを、美の循環の中で気づきなおせる作品を作ろうという思いで制作。 (C)RS
JMD(2021/10/23)
DJ/作曲家/エンジニアで野外フェス〈CAMP OFF-Tone〉を主宰する松坂大佑がKaito a.k.a. Hiroshi Watanabeらを迎えて制作したフィールド・レコーディング集。しんとした虫の声や風にそよぐ木々などの環境音楽を軸に、オリエンタルな音色が異国情緒溢れるKaoru Inoue、深遠な音魂にゆらめくTakahashi Kuniyukiなど妙技が光る匠のトラックがズラリ。美しく荘厳なサウンドスケッチが静かに心を浄化してくれる。
bounce (C)郡司和歌
タワーレコード(vol.457(2021年12月25日発行号)掲載)