比類無き歌声とソング・ライティングで"インディー・ロック界の高貴な女王"と評されるキャット・パワーの最新作『Covers』リリース!!
30年以上にわたる活動の中で唯一無二の存在感を発揮し、"インディー・ロック界の高貴な女王"と評されるキャット・パワーことショーン・マーシャル。
その比類無き歌声、ソング・ライティングはラナ・デル・レイ、クレイロ、サッカー・マミー、フィービー・ブリジャーズ、ジュリアン・ベイカー、エンジェル・オルセンといった多くの新世代アーティスト達にも影響を与え続けている。
これまでのキャリアで『The Covers Record』『Jukebox』という2枚のカヴァー・アルバムをリリースし、原曲の新たな魅力を引き出すことでオリジナル・アルバム級の高評価を得てきた。
そんなカヴァー・シリーズの3枚目となる最新作『Covers』を〈Domino〉よりリリース。
幼少期から現在までに影響を受けた楽曲を振り返っており、それぞれの歌が私的な思い出に深く結びついている。
ビリー・ホリデイの「I'll Be Seeing You」は祖母が愛聴しており、キティ・ウェルズの「It Wasn't God Who Made Honky Tonk Angels」は10代のころにカセットテープが詰まった箱を見つけて運命的な出会いをした。
さらに、1986年のマイケル・ハッチェンス出演の映画『ドッグ・イン・スペース』でイギー・ポップの「Endless Sea」を聴いて震えるほど興奮したことや、貧しいアーティストとしてニューヨークで過ごしていた20代のころにモナズ・バーのジュークボックスになけなしの金を払ってリプレイスメンツの「Here Comes a Regular」を聴いた思い出などが詰め込まれている。
マーシャルは、ニコやニック・ケイヴといったロックンロールを象徴するアーティストをカヴァーするだけでなく、誰にも真似のできないパワフルなボーカルと洗練されたアレンジの技を現代のアーティストたちの楽曲でも発揮し、デッド・マンズ・ボーンズの「Pa Pa Power」の反骨精神や、ラナ・デル・レイの「A White Mustang」の幻想的な雰囲気を見事に表現している。
今回の『Covers』で、絶えず進化を続けるアーティストであるマーシャルは、自身の曲である「Hate」(2006年『The Greatest』収録)の改変に取り組んでおり、曲中で彼女は「自分のことが大嫌いで死んでしまいたい」と歌っていた。
マーシャルによれば、このトラックについてはずっと「不本意」だという気持ちがあり、そこで今回「Unhate」というタイトルで再構成することにしたという。
発売・販売元 提供資料(2021/10/12)
フランク・オーシャンやリプレイスメンツ、ニック・ケイヴ、イギー・ポップ、キティ・ウェルズ、ラナ・デル・レイらの楽曲を取り上げた、キャリア3枚目のカヴァー・アルバム。祖母が愛聴していたというビリー・ホリデイ"I'll Be Seeing You"のようにいずれも彼女が人生の折々に影響を受け、私的な思い出と深く結びついている楽曲だという。楽曲を己の表現に引きつける力は言わずもがな、自身の"Hate"を改変した"Unhate"にも注目。
bounce (C)狛犬
タワーレコード(vol.458(2022年1月25日発行号)掲載)