超絶技巧が繋ぐアメリカン・ミュージックのヒストリー。
現代アメリカーナ・シーンを担う超絶技巧派バンド、パンチ・ブラザーズが、ブルーグラスの先駆者であり、世界最高峰のアコースティック・ギタリスト、トニー・ライスへのトリビュート・アルバムを完成。昨年急逝した偉大なる先人の音楽をリイマジンドして未来へと繋ぐ『HELL ON CHURCH STREET』、アナログも同時発売!
超絶技巧のマンドリニスト、クリス・シーリーを中心に結成された技巧派アメリカーナ/ブルーグラス・バンド、パンチ・ブラザーズ。アルバムを出すごとに新たな音の世界線を切り拓いてきている彼らがニュー・アルバムを完成させた。現代ブルーグラス・シーンの最先端にいる彼らが、新作で取り上げるのは昨年2020年12月25日に69歳で急逝したブルーグラスの先駆者であり、また世界最高峰のアコースティック・ギタリストであるTony Riceである。
前作『ALL ASHORE』から約3年ぶりとなる最新作『HELL ON CHURCH STREET』。このアルバムは、Tony Riceへの、そして彼の名盤『CHURCH STREET BLUES』へのオマージュだという。アルバムにはTonyの『CHURCH STREET BLUES』に収録されているボブ・ディランやゴードン・ライトフットにビル・モンローらの楽曲が、Tonyのギタープレイにインスパイアされたパンチ・ブラザーズならではの技巧派アレンジで演奏されている。
アルバムのレコーディングは、世界が先行き不透明な状況にまだあった2020年11月にナッシュヴィルのブラックバード・スタジオで行われた。パンチ・ブラザースの面々は、本作を自分たちの新作としてだけでなく、Tonyへの贈り物として考えていたという。(残念ながらTony Riceはその年のクリスマスに亡くなってしまう)
「このアルバム(そしてTony Riceというミュージシャン)ほど、自分たちに大きな影響を与えたものはない。だからこそ、アルバム全体をカヴァーすべきだと感じたし、Tonyがかつてこれらの既に存在している楽曲を、リスペクトしながら冒険心に満ちた精神で取り組んだように自分たちもそうすべきだと思ったんだ」
メンバーは新作についてそう語る。かつてTony Riceがアコースティック・ギター1本で演奏した「Church Street Blues」を1本のマイクを囲みながらバンドで演奏しているパンチ・ブラザースのミュージック・ビデオを見れば、彼らが本作を通して伝えたい音世界が見えてくるだろう。
パンチ・ブラザースとTony Rice。アコースティック・サウンドを極めた二人のアーティストの音楽と魂の邂逅。そこから生まれたアルバム、それが『HELL ON CHURCH STREET』なのだ。
発売・販売元 提供資料(2021/10/22)
現代のアメリカーナ・シーンを代表する進歩派ブルーグラス・バンドによるトニー・ライス(2020年12月25日没)の追悼作。ライスの『Church Street Blues』を丸ごとカヴァーしつつ、同時にボブ・ディラン他の曲を取り上げたブルーグラス界の先駆者による名演を、アンビエントおよびドローン・サウンドも交えながらリアレンジする野心的なものに。スリリングなインプロは、彼らの真骨頂。スタジオの熱気が感じられる。
bounce (C)山口智男
タワーレコード(vol.459(2022年2月25日発行号)掲載)