グッゲンハイム・フェローに輝く注目のピアニスト/作編曲家が、先輩女性ジャズ・ミュージシャンの名曲を新解釈
2021年度のグッゲンハイムフェロー(作曲部門)を獲得、ますます評価の高まるピアニストのヘレン・スンのニュー・アルバム。今回のテーマは、ジャズの歴史を彩ってきた女性作曲家へのオマージュ。メアリー・ルー・ウィリアムス、マリアン・マクパートランド、秋吉敏子、カーラ・ブレイ、ジェリ・アレンの名曲に新たなアレンジを施すとともに、ヘレン自身もオリジナル曲を提供し、"女性ジャズ作曲家の伝統"を照らし出しています。
共同プロデューサーに、現代ジャズ・ヴァイオリンを牽引するレジーナ・カーターを起用。オールスターが揃ったヘレンのカルテット(ジョン・エリス:サックス、デイヴィッド・ウォン:ベース、ケンドリック・スコット:ドラムス)を軸に、チック・コリアやゲイリー・バートンとの共演経験を持つ弦楽四重奏団"ハーレム・カルテット"(グラミー賞受賞)をスペシャル・ゲストに迎えた、室内楽的な要素も含む音作りに仕上がっています。クラシック・ヴァイオリンを学んだことのあるヘレンにとって、弦楽器のための曲作りは長年の念願だったそうです。
もちろん、定評のあるピアノ・プレイもたっぷり楽しむことができます。バリー・ハリスやローランド・ハナなど名だたるバップ・ピアニストに師事経験のあるヘレンの力強いタッチは、M-1、M-10などアップ・テンポの4ビート・ナンバーで輝いています。そのヘレンが、やはりバップ・ピアニストのバド・パウエルから大きな影響を受けている秋吉敏子の楽曲M-7を取り上げているのも、大きな話題につながること必至です。
テリ・リン・キャリントン率いる"モザイク・プロジェクト"の一員として来日経験もあるヘレンですが、この『Quartet+』によって、今後は日本でも一層、バンド・リーダー、作曲家としても注目されていくことは間違いないと思われます。「これまで私は、"ジャズ界と女性"というテーマを避けてきましたが、年齢を重ねた今、そのテーマと向かい合うときが来たように感じています。正直、率直に取り組んでいきます」と語る彼女の最新作を見逃すわけにはいきません!
発売・販売元 提供資料(2021/08/25)