プログレッシヴ・メタルの巨星=ドリーム・シアターの15thオリジナル・アルバム『ア・ヴュー・フロム・ザ・トップ・オブ・ザ・ワールド』
プログレッシヴ・メタルの巨星、ドリーム・シアターの2年8か月ぶりとなるオリジナル・スタジオ・アルバム『ア・ヴュー・フロム・ザ・トップ・オブ・ザ・ワールド』(A View From The Top Of The World) 。インサイドアウト/ソニーミュージック移籍第2弾、通算15作目となる『ア・ビュー・フロム・ザ・トップ・オブ・ザ・ワールド』は、世界中に熱狂的なファンを生み出してきた彼らならではの要素はそのままに、よりサウンドの幅を広げているこのバンドの最高の状態を封じ込めている。 本作は全7曲収録でトータル70分の内容となっており、前作『ディスタンス・オーヴァー・タイム』(Distance Over Time)と比べて明らかに長尺曲が増えている。そのオープニングを飾る「ジ・エイリアン」は、強烈なビートから入るハイエナジーかつ壮大さも持ち合わせた9分半のビッグ・チューンで、ドリーム・シアター・シグネチャーなメロディーとめくるめく超絶技巧が万華鏡のごとく繰り広げられる強力なナンバーだ。リーダーのジョン・ペトルーシ(G)がプロデュースを手掛け、エンジニアリングはジェイムズ・"ジミー・T"・メズリン、ミキシングとマスタリングはアンディ・スニープ(ジューダス・プリースト、メガデス、アーチ・エネミーetc.)が担当した。アートワークは長年コラボレートしているヒュー・サイム(ラッシュ、アイアン・メイデン、ストーン・サワーetc.)によるものだ。(1/2)
発売・販売元 提供資料(2021/08/20)
世界的なパンデミックにより世の中がストップした昨年初頭は、前作『ディスタンス・オーヴァー・タイム』を引っ提げ、同時に彼らの代表作のひとつ『メトロポリス・パート2: シーンズ・フロム・ア・メモリー』の発売20周年を記念したワールド・ツアーの真っ只中だったが、すでに発表していた日本ツアーを含め中止を余儀なくされた。そんな状況下ではあったが、彼らはレコーディング・スタジオ、リハーサル・スペース、コントロール・ルーム、機材の倉庫が組み合わさったDTHQ(ドリーム・シアター・ヘッドクオーター)をニューヨーク郊外に完成させたばかりだったこともあり、すかさず新曲の制作に乗り出していた。ジェイムズ・ラブリエ(Vo)は当初自宅のあるカナダに居ながらDTHQと繋いだZoom経由でメンバーたちと曲を書き始め、2021年3月にニューヨークに飛び、隔離生活を送った上でペトルーシと顔を合わせてヴォーカルを録音。結果的には無駄と妥協の一切ない形でアルバムを完成させることができたという。
「俺たちはただ楽器を演奏するのが大好きなだけさ。それはいつまでも変わらない。俺はクリエイティヴになったり、書いたり、心のその部分を使うのが大好きなんだ。俺たちはこの生業を長い間続けることができているけど、当たり前とは思っていない。メンバーが集まるときはいつも、自分たち自身やファンをがっかりさせる訳にはいかないという確かな気持ちがあるから、何とかもっと努力するようにしているんだ」。 ― ジョン・ペトルーシ
「俺たちはどのアルバムでもファーストのようなアプローチをとるんだ。今までの道のりは最高だった。これを止める気はないよ」。 ― ジェイムズ・ラブリエ(2/2)
発売・販売元 提供資料(2021/08/20)
The 15th studio album by these prog metal titans showcases Dream Theaters trademark approach to group songwriting and rigorous musical acumen. These seven tracks totaling 70 minutes balance 21st century prog with riff-laden melodic heavy metal. The Alien opens with Mike Mangini playing rolls in 17/8 time around a suite-like architecture. Sleeping Giant delivers lush vocal harmonies atop a cinematic sonic attack with layered guitar, synth, and bass drama. The 20-minute title track juggernaut offers a Holst-inspired intro before moving into a sound universe populated with thudding drums, soaring melodic guitars, and propulsive basslines under and around James LaBries anthemic vocals.
Rovi
プログレッシヴ・メタルの雄による15枚目のアルバムがここに完成。冒頭曲"The Alien"からトップ・スピードで飛ばす超絶技巧に加え、ジェイムズ・ラブリエのヴォーカルも鮮烈な輝きを発揮。その後もハイクォリティーな楽曲が並び、全7曲70分という長旅にもかかわらず恐ろしいほどの緊張感をキープ。そして圧巻は20分超えのラスト曲"A View From The Top Of The World"で、曲名通りの絶景が待っている。
bounce (C)荒金良介
タワーレコード(vol.455(2021年10月25日発行号)掲載)