ロマンの香り溢れる1930~70年代のフレンチ・シネマ関連曲集
シャンソン~フレンチ・ポップのギタリストとしてアンリ・サルヴァドール、ジョルジュ・ムスタキ、ピエール・バルーらをサポート。ジャズ・ギタリストとしてもリー・コニッツ、ラリー・コリエル、タル・ファーロウらと共演してきた名手ドミニック・クラヴィックが、シャンソン+ジャズ+ミュゼットの素敵な融合をお届けします。
コンビネーションを組むのは、ミュゼット・アコーディオンの最高峰の声も高いダニエル・コラン。伝説的アコーディオン奏者であるジョープリヴァから"鋼鉄の指を持つ男"と呼ばれた名手で、雪村いづみや大貫妙子など日本人ミュージシャンとの共演でも知られています。フランスならではのエスプリに、アート・ヴァン・ダムやトミー・グミナなどジャズ・アコーディオン奏者の影響を加えた独自のスタイルは、このアルバムでさらに多くのファンを集めることでしょう。歌手には、ピエール・バルーのレーベル"サラヴァ"から華やかにアルバム・デビューを果たしたクレール・エルジエールが迎えられました。彼女はジュリエット・グレコからも賞賛を受けた逸材で、2018年には来日公演も開催。乗りに乗っているシャンソニエのひとりです。
今回のテーマは"1930~70年代のフランス映画の音楽"。すでに数々のプロジェクトで顔を合わせているドミニック、ダニエル、クレールが、『男と女』からのM-3(ワルツで演奏されます)、『大人は判ってくれない』からのM-5、『ラスト・タンゴ・イン・パリ』からのM-8など数々の名曲を、メロディの美しさを生かしながら、しっかりジャズのタッチも盛り込んで演奏。映画ファン、音楽ファンの双方が楽しめる仕上がりとなっています。
"オルケストラ・ド・コントラバス"など数々のプロジェクトで知られるベース奏者ジャン=フィリップ・ヴィレをはじめ、サポート・ミュージシャンも超豪華。サポート陣の美しいプレイ、主役3名のパーソナリティ、そして名曲の力が一体となって、とても愛おしい時間を運んでくれます。
発売・販売元 提供資料(2021/08/18)
アンリ・サルヴァドール他数々のフレンチ・アーティストのギタリストとして活躍してきたベテラン、ドミニック・クラヴィク。ミュゼット音楽への貢献度も高く、「フレンチ・カフェ・ミュージック」のシリーズでお馴染みのアコーディオンのダニエル・コランらと組み、フランス映画の音楽を取り上げたオシャレな一作。《巴里の屋根の下》のような古典から《リラの門》《現金に手を出すな》《ピアニストを撃て》《男と女》のような50年代~60年代の傑作を彩った楽曲がミュゼットで蘇える。時にヴォーカルもフィーチャーされ、またミュージックソーの摩訶不思議な響きも彩を添える。
intoxicate (C)馬場雅之
タワーレコード(vol.131(2017年11月25日発行号)掲載)