アーロン・デスナー(ザ・ナショナル)とジャスティン・ヴァーノン(ボン・イヴェール)によるプロジェクト、ビッグ・レッド・マシーンのセカンド・アルバム。テイラー・スウィフトをフィーチャーしたシングル「レネゲイド」等、収録。 (C)RS
JMD(2021/08/03)
アーロン・デスナー(ザ・ナショナル)とジャスティン・ヴァーノン(ボン・イヴェール)によるプロジェクト、ビッグ・レッド・マシーンのセカンド・アルバム『ハウ・ロング・ドゥ・ユー・シンク・イッツ・ゴナ・ラスト?』がリリース。本作にはテイラー・スウィフトをフィーチャーしたシングル「レネゲイド」が収録されている。
アーロン・デスナーは子供の頃からシンシナティ郊外の地下室で兄弟のBryceと共に様々な楽器を演奏することを学び、感情的なアウトレットや深い人間関係を、音楽を通して常に追求してきた。ザ・ナショナルの主要なソングライター、様々なフェスティヴァルの創設者、ニューヨークにある自身のスタジオLong Pondでレコーディングされたテイラー・スウィフトの2枚のアルバムのコラボレーター・・・・・・、こうした活動を通し、デスナーは他にはないミュージシャンのコミュニティを作り上げた。「音楽を前進させたい」という彼が持つ豊かな精神と欲求は、2008年にボン・イヴェールのジャスティン・ヴァーノンとスタートさせたビッグ・レッド・マシーンのセカンド・アルバム『ハウ・ロング・ドゥ・ユー・シンク・イッツ・ゴナ・ラスト?』で、最も深く感じ取ることが出来る。
自分たちの楽しみから始めたとデスナーが語るビッグ・レッド・マシーンは、2018年にセルフ・タイトルのデビュー・アルバムをリリース。デスナーが「構造化された実験主義」と呼ぶこのアルバムは、インプロヴィゼーションから進化し、ライヴで上手く機能するトラックを作るところに焦点があてられた。2019年、ヴァーノンがLong Pondを訪れた時、新しいビッグ・レッド・マシーンの素材は形になり始めた。最初の週で「Reese」「8:22am」「Latter Days」といった曲が作られ、「Latter Days」で歌われた子供時代のイノセンスやノスタルジアの損失がアルバム全体を定義するテーマとなった。その後の数ヶ月、二人は可能な限り会い、作業を進めた。パンデミックの初期、テイラー・スウィフトはデスナーにアプローチし、二人は後に『Folklore』『Evermore』となるコラボレーションをスタートさせた。自ら「creative blur(クリエイティヴ・ブラー/創造的なぼかし)」と表するこの時期、デスナーはテイラー・スウィフトとビッグ・レッド・マシーンの作業を同時に進めていた。
アルバムのタイトル『ハウ・ロング・ドゥ・ユー・シンク・イッツ・ゴナ・ラスト?』はテイラー・スウィフトによりつけられた。彼女はアルバムのテーマを直感的にまとめた。「1年前、僕らは一緒に仕事をしたことさえなかったんだ。コミュニティが拡大し続け、このアルバムに貢献したすべての人が音楽の中心にある感情に自然に繋がっているのは本当にクールなことだよね」とデスナーは語る。
本作はテイラー・スウィフトの他、アナイス・ミッチェル、ロビン・ペックノールド(フリート・フォクシーズ)、イルジー、ナイーム、シャロン・ヴァン・エッテン、リサ・ハニガン、シャラ・ノヴァ(マイ・ブライテスト・ダイアモンド)、ラ・フォース、ベン・ハワード、ディス・イズ・ザ・キットなどがゲスト参加している。
発売・販売元 提供資料(2021/07/01)
アーロン・デスナー(ナショナル)とジャスティン・ヴァーノン(ボン・イヴェール)によるプロジェクトが、セルフ・タイトルの初作(2018年)以来となる2作目を発表。その間に互いが見せた活躍ぶりは説明するまでもないが、なかでもパンデミック期の大きな成果となるのはテイラー・スウィフトの2作品『Folklore』『Evermore』に他ならない。そのレコーディングと並行して本作の作業も進められていたようで、実際に似通ったテイストを見つけることは容易だ。タイトルを名付けたというテイラーは先行カットの"Renegade"と"Birch"にフィーチャー。他にもアナイス・ミッチェルやフリート・フォクシーズ、ソングライターとして売れっ子のイルジーら多くの客人も交え、優美で穏やかな音世界が堪能できる。
bounce (C)香椎 恵
タワーレコード(vol.453(2021年8月25日発行号)掲載)