なぜかというと、いま音楽は完璧になりすぎて、そこにほころびがないからだよ。ボーカルはオートチューンで調整され、ドラムはクリックにしたがって演奏される。ところがこれまでの偉大な音楽は、ブラジル音楽であれ、ソウルであれ、ジャズであれ、みんな揺らいでいる。 -MOCKY
2020年3月6日、7日、アメリカ、ロサンゼルス。最初のロックダウンが始まる僅か数日前に16人のミュージシャンが一同に会した二日間の記録。場所はハリウッドにあるベアフット・スタジオ(現在の名称)。
1967年に設立されたこのスタジオ(当時の名称はCrystal Industries Recording Studio) は主に70年代から80年代かけ、アメリカのヒットチャートを彩った数々の名作が生まれたスタジオとして知られており、モッキーが敬愛する、スティーヴィー・ワンダーの「ミュージック・オブ・マイ・マインド」、「トーキング・ブック」、「ソングス・イン・ザ・キー・オブ・ライフ」、「ホッター・ザン・ジュライ」、シリータのデビュー・アルバムもここで録音されている。
アルバム「SASKAMODIE」以降の作品ではストリングスを活かした楽曲が多数披露されていますがこれほどアルバム全体に全面に出た作品は初めてのこと。オーケストラル・アルバムということばから喚起するものともまた異なる、普段、弦楽に親しんでいない方にも開かれた、皆で倍音を出す、この空気感。
教会音楽を奏でているわけではないのにとてもSOOTHING。ありきたりな癒しだとか、クワイエットでもない、こころを鎮めてくれる温かみのある音楽。日本製の最初のアナログシンセといわれる、Roland Sh-1000の音色を忍び込ませるのもMOCKY印の妙味。
モーゼス・サムニー、ニア・アンドリューズ、ファイスト、エディ・チャコンといった歌い手たちが1曲1曲代わる代わるリード・ヴォーカルをとるかたちではなく、合唱隊の一員として連なるレアなレコーディング現場。ジョーイ・ドーシックがオルガン、グロッケンシュピール、2019年の日本ツアーにも同行した、ヴィッキー・フェアウェルがピアノ、ミシェル・ンデゲオチェロ、ヴェティヴァー、サム・ゲンデル、カマシ・ワシントンなど実に幅広い活躍で知られるゲイブ・ノエルがチェロ、コントラバス、ロビン・ハンニバルとのクァドロン、ヴルフペックとの共演などでもおなじみ、ココ・Oなど参加ミュージシャン個々の活動を辿れば、特定のジャンルでもコミュニティでもない、ほかにはそうない独自の編成であることがわかる。
先人テオ・マセロに学んだ、エディットはモッキー自身が、きめ細やかに仕上げられたミックスは盟友、ルノー・レタンが手がけている。
発売・販売元 提供資料(2021/07/30)
2020年3月6日、7日、アメリカ、ロサンゼルス。最初のロックダウンが始まる僅か数日前に16人のミュージシャンが一同に会した二日間の記録。場所はハリウッドにあるベアフット・スタジオ(現在の名称)。アルバム『SASKAMODIE』以降の作品ではストリングスを活かした楽曲が多数披露されていますがこれほどアルバム全体に全面に出た作品は初めてのこと。オーケストラル・アルバムということばから喚起するものともまた異なる、普段、弦楽に親しんでいない方にも開かれた、皆で倍音を出す、この空気感。教会音楽を奏でているわけではないのにとてもSOOTHING。ありきたりな癒しだとか、クワイエットでもない、こころを鎮めてくれる温かみのある音楽。日本製の最初のアナログシンセといわれる、Roland Sh-1000の音色を忍び込ませるのもMOCKY印の妙味。 (C)RS
JMD(2021/07/02)