自身のアンサンブルを持ちつつ、これまでPharaoh Sanders, Lauryn Hill, John Legend, Commonなどとも共演を果たしてきたハープ奏者/パフォーマー/コンポーザー/エデュケイターのブランディ―・ヤンガーのimpulse!デビュー作品。
NYと伝説のヴァン・ゲルダー・スタジオで2020年11月から2021年2月にかけて録音した本作は、音の新境地を開拓しながら先人に敬意を払うジャンルを織り交ぜるというBrandeeの精神が巧みに表現されており、クラシック音楽、R&B、ヒップホップ、ジャズ、ファンクがシームレスに融合した、ジャンルを超えた作品でハープの先駆者であるアリス・コルトレーンやドロシー・アシュビー、そしてSWVやXscapeといった90年代のR&Bグループの影響を受けた、ノスタルジックなブラック・ソウルを思い起こさせる!
プロデュースはDezron Douglasが担当, Allan Mednard(ds) Rashaan Carter(b), Maurice Brown(tp), Chelsea Baratz(ts), Anne Drummond(fl), そしてドラム、ドラム・プログラミングにMarcus Gilmoreが参加という豪華ラインナップ。.さらに伝説のベーシストであるロン・カーターやTarriona "Tank" Ballもゲスト参加!
作家のマーカス・J・ムーアに語ったところによると、ヤンガーは次のように述べているという。「聴いていて楽しく、難しくなく、過剰に分析されたりすることもなく、ただ楽しんでもらえればいいと思います。すべてにグルーヴがある、それが私なのです」とのこと。
発売・販売元 提供資料(2021/07/05)
アリス・コルトレーンやドロシー・アシュビーの遺伝子を現代に蘇らせるハープ奏者がインパルスからメジャー・デビュー。ですよね、と言いたくなるほどに、シャバカがそうであったように、スピリチュアル・ジャズの総本山たるこの名門が彼女と契約しない理由はない。その演奏には確実にアリスやドロシーからの影響がある。そのうえで盟友デズロン・ダグラスプロデュースのもと、ヒップホップなど現代的なアプローチを積極的に取りながらジャズ・ハープの可能性を更新するようなプレイは美しさと同時に一音一音に強さを持つ。ゲストにロン・カーターも参加、新たなジャズ・ハープの名盤誕生の瞬間だ。
intoxicate (C)片切真吾
タワーレコード(vol.154(2021年10月10日発行号)掲載)
ヒップホップ/R&Bのフィールドにも跨がって活躍するハープ奏者がメジャー・デビュー。ハープの繊細で情緒的な音色を活かした美麗なナンバーのみならず、スピリチュアルなグルーヴが渦巻く"Spirit U Will"やビート・ミュージック的な展開を備えた表題曲、アコースティックな"Beautiful Is Black"など想像以上に幅広い楽曲が揃っている。タリオナ"タンク"ボール(タンク・アンド・ザ・バンガズ)が歌う"Pretend"も聴きモノだ。
bounce (C)轟ひろみ
タワーレコード(vol.453(2021年8月25日発行号)掲載)