マッシヴ・アタックより早かった?TRIP HOPの誕生からジェイ・グラス・ダブスまでを繋ぐダブ/ベース・ミュージックのミッシング・リンク。
絶世のアンダーグラウンド・ミューズによる早すぎたサウンドをまとめたキャリア・アンソロジー!
80年代のニューヨーク地下シーンでバロウズやバスキアと交流し、カルチャークラブのボーイ・ジョージに「地球上で最もクールな女性」と評されたモデル、アーティスト、レスリー・ウィナー。彼女はジャン=ポール・ゴルチエのミューズであり、ヘルムート・ニュートンら数多の有名カメラマンが撮影した彼女の写真が『The Face』や『Vogue』の表紙を飾りました。
数々のアンダーグラウンドやファッション界の要人をトリコにした彼女の、音楽のキャリアはロンドンで始まります。1985年にリー・バウリーが始めたポリ・セクシャル・ディスコの先駆け「タブー」の常連となり、90年代に入ると、当時トリップ・ホップと呼ばれ、現在のダブ/ベース・ミュージックの呼び水となったジャンルの最初の1枚ともいえる幻のデビュー作『WITCH』を1990年に制作。そのサウンドは、初期ヒップホップが持っていた自由すぎるサンプリング精神をそのままに、UKらしいデジタル・ダンスホールのマッシヴなベースラインやビートを導入、そしてクールに囁くような彼女のヴォーカルがアンビエントさながらに空間を覆っていくという、先進的過ぎる内容に仕上がりました。
カルチャー・クラブのヘレン・テリーや、UKテクノ黎明期の重要グループであるレゲネイド・サウンドウェーヴ、、パブリック・イメージ・リミテッドの異能ベーシスト、ジャー・ウォブルなどがセッションに名を連ねたこのアンダーグラウンド・マスターピースになるはずだったアルバムは、レーベルの意向で3年間世に出ることはありませんでした。もし当時リリースされていたらマッシヴ・アタックのファースト『BLUE LINES』より一年早い!そして今聴いても全く古くなっていないどころか、現代のアンビエント/トライバルな空気をも纏っているのです。
本作は彼女のキャリアを総括した世界初のアンソロジー。前述のデビュー作『WITCH』からの楽曲、未発表曲、そして現代のダブ/ベース・ミュージック・シーンをリードする異能ジェイ・グラス・ダブスとのコラボ―レーションなど、アンダーグラウンド・ミューズが残した知られざる仕事の数々を収録しています。ヒップホップやダブをベースに自由な発想が生まれた90年代初頭のUKアンダーグラウンドの空気が鮮烈に感じられる1枚。カルト・ニューウェーヴ/ヴィンテージなクラブ・ミュージックを探求する方から、現代のベース・ミュージック好きまで届いて欲しい素晴らしいアンソロジーです!
発売・販売元 提供資料(2022/11/07)