創立60周年の記念すべき年にインパルスよりメジャー・デビュー!新世代ハーピニストがジャズ界に革命の風を吹き込む
NY出身でジャズ・ハーピストとして活躍するブランディ―・ヤンガーのメジャー・デビュー作。ジャズ・ベースのレジェンド、ロン・カーターや、タリオナ"タンク"ボールも参加する渾身作に。
R&B、ロック、クラシック、ヒップホップ、ファンクをブレンドさせた独特なメロディとリズムを自裁に操る唯一無二の音楽性で、どこかオリエンタルな雰囲気をも醸し出すミステリアスなアルバムに。ブランディ―の魅力が一枚に詰め込まれた、デビュー作に相応しい内容。
アルバムは2つのパートに分かれており、A面はダウンテンポでイントロスぺクティヴな内容に。そしてB面はA面で静かにため込まれたパワーが爆発するかのようにアップテンポでハープを弾く指の勢いが心地の良い楽曲が集められた。前半に位置づけられる「プリテンド」という楽曲にはタンク・アンド・ザ・バンガスのフロント・ウーマンを務めるタリオナ"タンク"ボールが参加している。
収録曲のいくつかは、ブルーノートの伝説的な音を生みだし続けたルディ・ヴァン・ゲルダーのスタジオでレコーディングが行われた。
発売・販売元 提供資料(2021/06/30)
アリス・コルトレーンやドロシー・アシュビーの遺伝子を現代に蘇らせるハープ奏者がインパルスからメジャー・デビュー。ですよね、と言いたくなるほどに、シャバカがそうであったように、スピリチュアル・ジャズの総本山たるこの名門が彼女と契約しない理由はない。その演奏には確実にアリスやドロシーからの影響がある。そのうえで盟友デズロン・ダグラスプロデュースのもと、ヒップホップなど現代的なアプローチを積極的に取りながらジャズ・ハープの可能性を更新するようなプレイは美しさと同時に一音一音に強さを持つ。ゲストにロン・カーターも参加、新たなジャズ・ハープの名盤誕生の瞬間だ。
intoxicate (C)片切真吾
タワーレコード(vol.154(2021年10月10日発行号)掲載)
ヒップホップ/R&Bのフィールドにも跨がって活躍するハープ奏者がメジャー・デビュー。ハープの繊細で情緒的な音色を活かした美麗なナンバーのみならず、スピリチュアルなグルーヴが渦巻く"Spirit U Will"やビート・ミュージック的な展開を備えた表題曲、アコースティックな"Beautiful Is Black"など想像以上に幅広い楽曲が揃っている。タリオナ"タンク"ボール(タンク・アンド・ザ・バンガズ)が歌う"Pretend"も聴きモノだ。
bounce (C)轟ひろみ
タワーレコード(vol.453(2021年8月25日発行号)掲載)