Buckcherry(バックチェリー)約2年ぶりとなるニューアルバム『Hellbound』 熱くソリッドなリフとビート、不変のR&R魂が炸裂する!
1999年のデビュー以来、これまでにグラミー賞にノミネートされ、通算アルバムセールスは400万枚、総再生回数は3億回をほこるアメリカを代表するロックバンド、"バックチェリー"。約2年ぶり、通算9作目となる新作『Hellbound』(ヘルバウンド)は、2020年11月にナッシュビルで録音された。プロデューサーは以前にバンドの4枚目のアルバム『ブラック・バタフライ』をプロデュースし、最大のヒット曲の1つである「ソーリー」を共作したマーティ・フレデリクセンが務める。フレデリクセンは、ボーカリストのジョシュ・トッドとギタリストのスティーヴィー・Dとともにアルバムの大部分を共作。その影響もあり前作よりもメロディアスで聴きやすい楽曲が並ぶ。先行シングルの「ソー・ホット」に代表される彼ららしい魂を揺さぶるロックナンバーも勿論健在だ。
世界的なパンデミックの中制作された今作についてジョシュは、「皆と同じようにギアチェンジを余儀なくされたけど、このバンドは壁にぶち当たるときこそ最高の音楽を生み出すんだ。今作はまさにそれなんだ」と述べている。困難な状況の中でも、さらなる進化を遂げ、ロックンロールに魂を捧げたメンバー全員の想いが込められているとも言えるだろう。
JMD(2021/06/04)
4作目『Black Butterfly』(2008年)のプロデュースを務めたマーティ・フレデリクセンを再起用した9枚目のアルバム。今作はいい意味で肩肘を張らず、軽快かつキャッチーな耳馴染みのいいロックンロールを鳴らしている。自然体だが気迫は十分、このバンドに対してリスナーが求めるサウンドで見事期待に応えた内容だ。エアロスミス風の"Junk"、そしてラスト2曲"The Way"~"Brricade"の大人びた色気が宿る歌メロも最高。
bounce (C)荒金良介
タワーレコード(vol.452(2021年7月25日発行号)掲載)