| フォーマット | CDアルバム |
| 発売日 | 2021年07月21日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| レーベル | ユニバーサルミュージック |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| 規格品番 | UICY-79657 |
| SKU | 4988031435571 |
構成数 : 1枚
合計収録時間 : 00:45:05

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彼女の魅力は何と言っても、軽快なラテンリズムに載せてスキャットの歌声とエレピをユニゾンで即興演奏するという得意技である。これをライブで乗りに乗ってやれば、大受けするのは当然だろう。だが、アルバムとなると、なかなか難しい。ブラジル出身のジャズピアニストとしてフランスで着実に経験を積み、アメリカに進出して成功したのだが、それは同時に大衆にどれだけ歩み寄ってポップスやロック、ダンスミュージックの要素を取り入れるかという妥協の産物になるのが常だ。ゆえにアルバム全体の出来はどれも中途半端になってしまう。
そうした観点で80年代のアルバムを改めて聴き直してみた。すると、本作が最も肩の力が抜けて彼女らしさが出ていて、伸び伸びと歌っていることが分かり、楽曲自体もメロディアスで他より優れていた。とりわけインストルメンタル曲のM5におけるジャズ・パフォーマンスは、彼女のピアニストとしての才能が迸っており、聞き応え十分である。また冒頭から4曲目までのボーカル曲もそれぞれ印象的なメロディーとリリック、そしてスキャットを披露しながら聴き手を盛り上げていく。終盤のタイトル曲も、哀愁を帯びたチキチキ風の佳曲である。
バックの演奏もツボを心得た好ましいアレンジで、安心して聴いていられる。派手さがない分、リラックスして全員が演奏しているのが良く伝わってくる。フュージョンという枠組みで考えた時、ラテンリズム、ブラジリアン、ジャズ、ピアニスト、ボーカリストというマルチな要素をミックスさせた彼女の独創性は、もっと評価されていい。