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| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2021年04月21日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 新潮社 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784106038648 |
構成数 : 1枚
プロローグ――京都大学の魚類標本室から
第I部 どのような魚か
第1章 発見への道のり
見てわかる魚ではない/幻の魚を探す/顔を見せた過去/クニマス探しキャンペーン/どうしてクニマスは見つからなかったのか/私とクニマスの出会い/深い湖底での産卵、驚きの生態を知る/小さな「黒いヒメマス」の出現/山梨県西湖へ
第2章 西湖クロマスはクニマスか
仮説を立てる/西湖クロマスの研究/クニマス発見論文/発見か再発見か/伝説から抜け出す第一歩/自然科学の論文が導く新しい展開
第3章 伝説から科学へ
西湖のクロマスとシロマス/新しいクニマス研究の始まり/銀色のクニマスがいた!/湖底を泳ぐクニマス/西湖におけるクニマス研究/周年産卵の片鱗/失われていた海に出る能力/伝説から科学へ
第4章 原型としてのヒメマス
ベニザケとコカニー/カバチェッポ/カバチェッポからヒメマスへ/十和田湖のヒメマス/ヒメマスの生物学的特性/ベニザケに戻ったヒメマス/日本各地のヒメマスの由来/移植後の湖で見られた変化/原型としてのヒメマス
第5章 田沢湖でクニマスになる
クニマスのふるさと田沢湖/氷期に来たベニザケ/ヒメマス的特性からクニマス的特性へ/自然選択説/クニマスを囲んでいた生物群集/自然の経済における場所/黒い体色、黄色い成熟卵、白っぽい筋肉/多い鰓耙と少ない幽門垂/ゆっくりとした遊泳行動/痕跡的な特徴としての冬産卵/有用でも有害でもない周年産卵/謎の冬産卵
第6章 種の輪郭
噂の「黒いマス」/由来不明のハプロタイプ/本栖湖の黒いマスの正体/クニマスとヒメマスの分離/種か亜種か/生物学的種概念/ダーウィンの種/分化程度のいろいろな種/分類学の役割/種の輪郭の視点
第7章 記録の検証
過去の記録/田沢湖にいたもうひとつのマス/クチグロマスの正体/クニマスはクチグロマスという和名になっていた?
第II部 絶滅と復活
第8章 消えゆくクニマス
こまち号の車窓から/御堰――新田開墾/田沢疏水/電力源としての田沢湖・玉川水系/玉川河水統制計画/毒水の功罪/江戸時代の毒水対策事業/地下溶透法/毒水導入の環境アセスメント/玉川水の導入/魚たちはどうなったのか/消えたクニマス/滅びゆくクニマスへの挽歌
第9章 田沢湖の昔
辰子伝説/クニマス漁/日々の暮らしとクニマス/『北家御日記』/人々をとりまく湖畔の生物風景/田沢湖周辺の河川と魚類
第10章 漁業組合の結成と終焉
ヒメマス移植事業/区画漁業と槎湖漁業組合/回帰してこないヒメマス/日本最深を測る/三浦政吉の悩み/中野治房の意見/孵化場の移転――潟尻から春山へ/田沢湖へ産卵回帰したヒメマス/クニマスの人工孵化/槎湖漁業組合の終焉
第11章 見えない魚の行方
絶滅回避という誤解/クニマス卵の各地への分譲/長野県野尻湖/山梨県西湖と本栖湖/西湖と本栖湖におけるヒメマス移植の歴史/見えない魚/絶滅回避の移植放流はあったのか/行方不明の魚を探す
第12章 発見から保全へ
第13章 保全と里帰りのための研究
第14章 里帰り――現在から未来へ
エピローグ
謝辞
クニマス関連年表
参考文献
1940年、秋田県田沢湖だけに生息した魚が環境改変で絶滅した――。だが、生きていた。遠く離れた山梨県西湖で。なぜ西湖に? なぜ誰も気づかなかったのか? クニマスという魚の驚くべき生態から生まれた疑問が発見を導き、分類学、ダーウィン進化論、そして絶滅に向きあった人々の歴史へと広がってゆく。「種」を巡る壮大な物語。

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