今までの私たち、そしてこれからの私たちへ。 研ぎ澄まされた感性の持ち主、シャーリーン・スピテリをフロントに擁する、英国で最も愛されるバンドの一つとして知られるグラスゴー出身のロック・バンド、テキサス。1997年当時の未発表音源に触発されて制作した、彼女たちの代名詞でもあるあのポップ/ロック/ソウル・サウンドが爽快に響き渡る、通算10作目となる最新作『HI』がホワイト・アナログ盤でも登場!
1989年にデビュー以降、現在まで9枚のスタジオ・アルバムを発表し、アルバム総売上は3500万枚を記録、8枚のアルバムを全英Top 10に、その内3枚の作品を全英No. 1アルバムに送り込み、13曲ものTop 10シングルを生み出す、英国で最も愛されるバンドの一つとして知られるテキサス。フロントを務めるシャーリーン・スピテリは、そのライフスタイルもお手本として羨望の眼差しを集める存在であり、アルバムを発表する毎に様々な音楽スタイルを取り入れながら極上のポップなロックを聴かせ続けてくれる彼女達が、前作『JUMP ON BOARD』より約4年振りとなる通算10作目の最新作『HI』を完成させた!
今年2月にサプライズ公開したテキサスの新曲「Hi」は、1998年に共演したこともあるウータン・クランと再びコラボレートした楽曲で、テキサスらしいソウルフルなポップ・トラックにウータン・クランのラップとシャーリーンの唯一無二の歌声が絡みあう、懐かしくも新しいサウンドを聴かせてくれている。つい先日公開されたばかりの最新曲「Mr Haze」では、ドナ・サマーの曲をサンプリングしたアップリフティングなポップ・サウンドに乗せてシャーリーンののびやかな歌声が響き渡り、スタイルは違えど見事な「テキサス・サウンド」を聴かせてくれている。
この2曲を含む全12曲(デラックス・エディションには2曲のボーナス・トラックを追加した全14曲)を収録したこの最新作『HI』には他にも、リチャード・ハーレイ(元パルプ)と共作した「Dark Fire」や、クレア・グローガンと共演した「Look What You've Done」、そして美しいピアノ・バラード曲「Unbelievable」などが収録されている。(1/2)
発売・販売元 提供資料(2021/04/16)
ロックダウンの時期に書き上げられたというこの最新作は、シャーリーンとベーシスト/ギタリストのジョニー・マッケルホンが、存在すら忘れていたという、1997年の全英No. 1アルバム『WHITE ON BLONDE』のレコーディング・セッション時のアウトテイク音源を発見したことがきっかけとなって制作されたアルバムだ。この隠された宝石たちを見つけた時、二人は「ロスト・アルバム」(幻のアルバム)としてこの音源をリリースしようと考えていたのだが、発見した音源を聴いていくうちに過去の自分たちのサウンドに刺激を受けて、新たな創作意欲を掻き立てられたのだという。
シャーリーンは今作に関してこうコメントしている。 「この隠された宝石の数々を見つけた時の興奮と、その音源を聴いたときに蘇ってきた当時の興奮が相まって、思いもしなかったことに新しい曲が浮かんできた。つまり、私たちは自分たち自身に刺激を受けてこのアルバムを作ったってことになるね。(「Unbelievable」について)私たちはあまりバラードっていうのをやってこなかったけど、この曲はずっと心に残っている曲で、歌詞的にはとても個人的でパーソナルな内容のものだけど、サウンドはすごく壮大に仕上がっていると思う」(2/2)
発売・販売元 提供資料(2021/04/16)
Continuity is a big thing with Texas. Ever since they landed upon a stylish retro-groove on 1997s White on Blonde -- a sound that wasnt too nostalgic and wasnt too hip -- theyve stayed in a blue-eyed soul vein, making slight variations to suit the time but never straying from the formula that brought them fame. Hi, the groups tenth album, underscores this fact both through its sound and the marquee cameo from the Wu-Tang Clan, the same hip-hop group who lent this Scottish pop group some credibility back in 1998 when they appeared on a remix of Say What You Want. Here, the title track is built around the Wu-Tang verses, a move that fits squarely within Texas signature of repurposing the past for the present without indulging in vintage fetishism. Most of Hi follows their elegant, tuneful blend of Motown/Tamla bounce and soft rock hooks, which makes the slight variations stand out. Moonstar has a country-rock air in its nearly spoken word verse not to mention its harmonica break, Look What Youve Done is given a sleek New Wave gloss, and Sound of My Voice bops along on a rhythm reminiscent of the Strokes Last Night. These mild departures are highlights, but Texas deliver their signature pop-soul with precision and style on the rest of Hi, offering the familiar while never quite sounding stiff. ~ Stephen Thomas Erlewine
Rovi
この20年で最高となる全英3位を獲得した、グラスゴーの重鎮バンドによる4年ぶりのアルバムは、いまも瑞々しいアイデアの数々でポップに満たされている。ドナ・サマー"Love's Unkind"ネタの"Mr Haze"で軽快に幕開けし、タイトル曲では"Say What You Want(All Day, Every Day)"以来20年以上ぶりにウータン・クラン(RZAとGFK)と再会。ハイ・サウンドを模した"You Can Call Me"も彼女たちらしいセンスが楽しい。
bounce (C)出嶌孝次
タワーレコード(vol.451(2021年6月25日発行号)掲載)