衝撃! ハイル・メルギアと彼のバンド = ワリアスがあの『TCHE BELEW』をリリースした翌年にカセットのみでリリースしていたという一枚『TEZETA』(1975) が待望の世界初 CD/LP化 & カセット・リイシュー!
オリジナルは 1975年、メルギアの自主レーベルからカセットのみでリリースされたもの。そのユニークかつファンキーな表現で当時の人気曲を演奏した作品で、典型的なワリアスのサウンドがたっぷり収められている。エチオピア特有のヨナ抜き音階によるエキゾチックな響きと、60年代初頭のジャマイカを思わせる妖しく混沌としたバンド・サウンドの融合は、名作『TCHE BELEW』の世界をさらに内へ内へと突き詰めたようなもの。メルギアのオルガンが、バンド全体を指揮するように常に中央に位置することで、難解に思える曲でもすんなり耳になじむバランス感覚も絶妙だ。多くの人にとって謎に包まれたアルバムだったが、Awesome Tapes From Africa が発見し、丁寧にリマスターされこのたびのリリースへと至った。
発売・販売元 提供資料(2021/04/19)
エチオ・ジャズのレジェンド、ハイル・メルギアの1975年作がリマスターされてリイシュー。レアグルーヴの貴重盤として知られる『TCHE BELEW』をリリースした翌年に自主レーベルからカセットテープのみでリリース、メンバー自身の手渡しによるプロモーションが行われていたという本作。『TCHE BELEW』のようなエッヂのあるファンク・サウンドとは違って、良い意味でのユルさを感じさせる心地良いグルーヴと、怪しげな音階のキーボードとホーンのアンサンブルが絶妙。それにしても、こういう貴重な音源はいったいどこから出てくるのだろうか。
intoxicate (C)栗原隆行
タワーレコード(vol.152(2021年6月20日発行号)掲載)