フランスの女性マルチ・インストゥルメンタリスト/ヴォーカリスト、コリーン、約 3年半ぶりとなるニュー・アルバム(通算第 7 作)。空中に浮かぶ不思議な星座のような、美しく心地よい傑作エクスペリメンタル・ポップ・アルバム。
現在はスペインのバルセロナを拠点にしているフランスのセシル・ショットのソロ・プロジェクト、コリーン。20 年にわたり、心地よく、魅惑的で、不可解な音楽を生み出してきた彼女の、約3年半ぶりとなる7thアルバム『ザ・タネル・アンド・ザ・クリアリング』。アナログ・エレクトロニクスで処理された、瞑想的で渦巻くオルガン、ステディなドラム・マシンのシンコペーション、独特の歌声で構成された、彼女の最ももろく、かつ確信に満ちたアルバム。
オルゴールを主体にしたアルバムやトレブル・ヴィオラ・ダ・ガンバをメインにしたものから、エレクトロニクスを中心にしたものまで、彼女の音楽は、夢のように現代的なクオリティを驚くほど共有している。『ザ・タネル・アンド・ザ・クリアリング』の制作の初期段階において、ショットはエルカ(Elka)の Drummer One、ローランドのスペース・エコー、モーグのシンセ、Grandmother といったアナログ電子楽器と、ヤマハのオルガン、厳選されたモーグのエフェクトの使用に限定した。この限られた楽器の選択は、ミュージシャンが最小限のツールで最大限の創造性を発揮することを求められたジャマイカやアフリカの音楽を長年にわたり聴いてきたことからインスピレーションを得たものだ。そして、驚くべきことに、『ザ・タネル・アンド・ザ・クリアリング』における深い感情の複雑さとテクスチャーの密度を、コリーンはほぼすべて生の演奏と加工によって獲得している。
トンネルを抜けると、最後にはクリアになるという音楽の旅。『ザ・タネル・アンド・ザ・クリアリング』は明快な畏敬の念に満ちた作品である。
発売・販売元 提供資料(2021/05/19)
フランスの女性マルチ・インストゥルメンタリスト/ヴォーカリスト、コリーン、約3年半ぶりとなるニュー・アルバム(通算第7作)。空中に浮かぶ不思議な星座のような、美しく心地よい傑作エクスペリメンタル・ポップ・アルバム。 (C)RS
JMD(2021/03/31)
アルバムのタイトルがまさに現在の社会におけるさまざまな制限と、光の見えないトンネルの中を歩いているような現状を反映していると思うのは考えすぎだろうか……待ちに待った3年半ぶりの7作目は、使用する楽器の数を制限することで創造性を最大限に発揮することをコンセプトとして制作されたもの。コリーンは前作に続いて今回もまたミニマルでありながら美しく、瞑想的で感情を揺さぶる音を作り上げている。
bounce (C)長谷川義和
タワーレコード(vol.450(2021年5月25日発行号)掲載)