オーストラリアが誇る、実力派ソウル・ファンク・グループ、THE BAMBOOS(ザ・バンブーズ)が奏でるソウルフルでグルーヴィな最新作『HARD UP』完成!暗さや不安を吹き飛ばすような、パワフルな彼らのサウンドこそ、今世界が必要としているのかも知れない――。
オーストラリアが誇る、実力派ソウル・ファンク・グループ、THE BAMBOOS(ザ・バンブーズ)。彼らは幾度かのメンバー・チェンジを経ながらも、2000年の結成から一貫して、伝統的なソウルとグルーヴを受け継ぎつつ、洗練されたアレンジと声量豊かなヴォーカルで、独自のスタイリッシュなサウンドを作り続けている。
母国オーストラリアでは既にヴェテランの域に達している彼らの約1年ぶりとなるニュー・アルバム、それが『HARD UP』だ。昨年5月にアルバムからの先行シングルとなるタイトル・トラックをリリースした彼ら。オーストラリアが新型コロナウイルスの感染拡大によるロックダウンに置かれた中、9人のメンバーがそれぞれ自宅で収録した映像を繋ぎ合わせて、制作したミュージック・ビデオも話題を集めたこの曲は「困難な状況にあっても、自分自身を見失わないように踏ん張り、闘う」というテーマを持っているという。実はこの曲、コロナ禍の前に作られたそうだが、その後の世界状況により、そのメッセージ性にさらなる重みが出ている。
今年結成21周年目を迎える彼らにとって、通算10作目となる『HARD UP』だが、地元メルボルン郊外にある広大なカントリー・ハウスに籠りレコーディングされた本作には、結成当時から少しも変わらないソウルフルでファンキーなサウンドと、長年ともにプレイしてきたメンバーならではのタイトで息の合った演奏が繰り広げられている。またアルバムにはオーストラリアのアーティスト、EV Jonesやソウルフルなヴォーカルが魅力的なLAのシンガー・ソングライター、ジョーイ・ドーシック、そしてディープ・ソウル・ユニットを率いるドゥラン・ジョーンズがゲストとして参加、THE BAMBOOSの看板ヴォーカリスト、Kylie Auditのパワフルでソウルフルな声と見事な調和を見せている。
暗さや不安を吹き飛ばすような、パワフルでグルーヴィなサウンド。世界が今必要なのはTHE BAMBOOSの音なのかもしれない――。
発売・販売元 提供資料(2021/03/19)
リアレンジ作やカイリー・オールディストのソロ、メナジェリーの新作を経て3年ぶりのオリジナル・アルバムが登場。ロックダウン中に投下したヘヴィーな表題曲や社会派の"Power Without Greed"などシリアスな面が際立ってくるのは時代背景ゆえか。ドラン・ジョーンズやジョーイ・ドーシックらの客演が良いフックになるなか、ロリータ・ハロウェイへの敬意も織り込んだブラック・ボックス"Ride On Time"のカヴァーが圧巻。
bounce (C)出嶌孝次
タワーレコード(vol.450(2021年5月25日発行号)掲載)