当代を代表するベーシスト、アヴィシャイ・コーエンとシンフォニー・オーケストラの共演ジャズ、クラシック、イスラエルを中心としたルーツ音楽、地中海世界の混沌・・・
哀愁とノスタルジー/郷愁、湧き立つようなエネルギッシュな高揚感、壮大なグルーヴ・・・10年の構想を形にしたマイルストーン的作品!!
当代を代表するベーシスト、アヴィシャイ・コーエンが、信頼するトリオ・メンバー、エリチン・シリノフ(p)とマーク・ジュリアナ(ds)を核に、92人のシンフォニー・オーケストラと共演した壮大な作品!
作品の構想は遡ること10年ほど前。アヴィシャイ・コーエンは、トリオ+弦楽四重奏とオーボエによる室内楽アンサンブル・アルバム『ALMAH』を制作。それ以来、オーケストラと演奏作品を制作することに野心を抱いてきたアヴィシャイは、自らの楽曲及び、選び抜いた楽曲をアップデートし、ついに形にしました。
アヴィシャイ自身、「オーケストラと録音すること自体が冒険。オーケストラには独自のリズム、呼吸があり、それは、ジャズの作品を作ることとは違うものがある」と語り、大編成で演奏することの苦心の一端を明かしていますが、その構想に適するスウェーデン、イェーテボリの交響楽団をみいだしての演奏は、素晴らしい形で結実したと言えます。
アヴィシャイが描いたサウンド・アレンジメントを、総勢95 名ともなるメンバーは一糸乱れぬアンサンブルを見せるのみならず、繊細さと大胆さをもって、硬軟しなやかに演奏。オープニングナンバー" Almar Sleeping" のメロディを、ふくよかなハーモニーで演奏する弦楽アンサンブルの豊かな響きで幕開けしたのち、アヴィシャイ自身のヴォーカルもフィーチャーしながら、根底には深い哀愁をたたえて、壮大なサウンド・スケープを展開。また、ライヴのようにヴィヴィッドなダイナミズムもあり、複雑なリズムもグルーヴが息づきます。
特に、日本公演でも大喝采を巻き起こした、"Arab Medley"では、アラビックなスケールを基礎としたモチーフを繰り返しながら、畳み掛けるように高揚したサウンドを創っていく様が圧巻。また、厳かな雰囲気で奏でられる、ジャズ・スタンダード・ナンバーの"A Child is Born"の展開も秀逸。木管楽器と弦楽器がふくよかなハーモニーで響き合う(CD の)ラスト曲も余韻を残し印象的なものがあります。
ジャズ、クラシック、イスラエルを中心としたルーツ音楽、地中海世界の混沌・・・哀愁とノスタルジー/ 郷愁、湧き立つようなエネルギッシュな高揚感、壮大なグルーヴ・・・。1970年生まれ、50歳を超えたアヴィシャイのキャリアの中でもマイルストーンとなる一作です。
発売・販売元 提供資料(2021/03/05)
これまでも様々なスタイルでルーツを振り返りながら新しい地平を切り拓いてきたベーシスト、アヴィシャイ・コーエンが最新作で満を持して挑むのはフル・オーケストラとの共演。これまでも室内楽アンサンブルとの共演でクラシックとの接近を見せつつ温めてきた構想の実現にスウェーデンのエーテボリ交響楽団、ピアノに近年の作品でお馴染みアゼルバイジャンのエルチン・シリノフ、そしてドラムにかつての黄金トリオ、再結成ツアーも話題になったマーク・ジュリアナを迎えた盤石の布陣で臨む。寄せては返すオケとピアノトリオの攻勢、哀愁の歌心、気付けば大きな波のうねりに飲まれている、圧倒的大作だ。
intoxicate (C)片切慎吾
タワーレコード(vol.152(2021年6月20日発行号)掲載)