DVD/ブルーレイ
VHS

イノセント(76伊)

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フォーマット VHS
発売日 1998年05月20日
国内/輸入 国内
レーベル -
構成数 1
パッケージ仕様 -
規格品番 PCVH-10323
SKU 4988132525072

構成数 : 1枚

  1. 1.[VHS]

作品の情報

メイン
アーティスト: ジェニファー・オニール

制作国:イタリア
制作年:1975

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娘時代は、墺で活躍した古典派以降の作曲家は、叙情の過多表現に感じられて嗜好に合わないので聞きたくなかった上、グルックはつまらない作曲家と無知ゆえ稚拙な偏見まであった。本作品中の演奏会の場面で、〈アリア エウリディ―チェを失って~『オルフェオとエウリディ―チェ』第3幕〉が全身に響きわたる程の感興を覚えて、知り直すことにした。歌唱曲に感動する時は、器楽曲よりも、振幅大きく驚嘆し、傾聴深度が違ってくる。
ヴィスコンティ監督の音楽の造詣の深さは、貴族の教養ゆえと思っていたのは、私が門外漢で知識不足だったからで、マリア・カラスはヴィスコンティ監督に教えてもらったと語り(『The Callas Converpations』)、尊父はスカラ座役員だった。

本作品の印象は、衝撃的な心理的残酷さだった。冒頭部にある、正妻に浮気を認めさせるための主人公の告知のような会話。今では「手放したくない妹のようだ」とか言ってるけど、何なのか。いつものように平静を保つ正妻だが、やはり破綻は睡眠薬の過剰摂取の身体症状となって表れる。
両親共に文学部卒でも、私などは正妻の立場に感情移入して白けると、ダヌンツォ作品だろうが耽美小説でも、正妻を口説き直す夫も、ただ理屈っぽいだけである。破調の美しさで、非常に叙情的で素晴らしい場面なのだが。自業自得なのに、何を言ってるのかと、終始、読解が今一つ芳しくなくなる。残酷で捻れていく夫婦の気持ちの交錯、残酷の連鎖の結末。
映像は、叙情詩の美を湛え、ヴィスコンティ監督の真骨頂。是非、一見だけでなく、繰り返し鑑賞することをおすすめする。衣装の格調高い趣味の良さが心に沁み入る。選ばれ活けられた花々が一際美しい。

ルキノ・ヴィスコンティLuchino Viscontiの誕生日(1906年11月2日)に。

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