映画『ソウルフル・ワールド』での活躍により注目を集めているミュージシャン/シンガーソングライター、Jon BatisteのVerveデビュー・アルバムが180g重量盤2LPで登場。
教育者、テレビのパーソナリティとしても活躍するBatisteはジュリアード音楽院の修士をもち、これまでStay Humanというバンドでも活動し、Tha National Museum in Harlemのクリエイティヴ・ディレクターも務めるなどさまざまな顔を持つ大注目人物でForbesの30 under 30にも選出されるほど。
さらにファッション・ブランドRalph Lauren, Bonobos, Barney'sなどのアンバサダーなども経験し、ファッション誌などでも引っ張りだこ。
そんな中でジョンの使命は、彼の周りの世界とともに彼の信念、希望と愛を分かち合うこと。本作は、ニューオーリンズの教会で録音された、T-Bone Burnettプロデュース作品。基本はジョンのピアノと声のみ。曲によってはコーラス、弦なども追加され、カヴァーとオリジナル、ピアノのみのインストゥルメンタルも収録したシンプルながら彼の信念が伝わる力強い作品。
『HOLLYWOOD AFRICANS』というタイトルは同名の1983年の Jean Michel Basquiat の絵画からとったもの。黒人ミュージシャンとして、アメリカのエンターテイメント業界においても長い間先輩たちがマスクをしながら働きブルース、ロックンロール、ブギウギ、ジャズ、ゴスペルなどを創りだし、残してくれたことへの感謝が詰まっている。
発売・販売元 提供資料(2021/02/09)
ピアニスト/シンガーのジョン・バティステは、人気TV番組の音楽監督を務めたり、NYハーレムにある国際ジャズ博物館のアート・ディレクターであったりと、多方面で活躍するルイジアナ出身の成功者だ。アルバム・デビューから15年も経つが、ヴァーヴからの本作がメジャー・デビュー盤となる。T・ボーン・バーネットのプロデュースにより、ニューオーリンズの古い教会をリフォームしたスタジオでスタンダードからオリジナルまでを録音。"What A Wonderful World"や"Smile"のシンプルかつ心のこもった静謐な解釈、"Chopinesque"におけるクラシック音楽を軸とした表現など、幅は広いがどの曲からも誠実さと歴史に対する理解が伝わってくる。目の前で弾いて歌っているような親密さも素敵だ。
bounce (C)内本順一
タワーレコード(vol.422(2018年12月25日発行号)掲載)