英国ジャズの美学溢れる演奏で世界的な名声を博したハード・バッパー、タビー・ヘイズ!
英国のモダン・ジャズ史に輝かしい足跡を刻んだサックス奏者がタビー・ヘイズが、キャリア絶頂期の1964年に英老舗ジャズ・クラブ、ロニー・スコッツで行なったライヴ音源を収録した『モーズ・アンド・ブルース:ライヴ・アット・ロニー・スコッツ・8th・フェブラリー・1964』が日本特別仕様盤で登場。
クインテット形式で行なわれた今回のライヴのメンバーは、タビー・ヘイズ(ts,fl)、ジミー・デューカー(tp)、テリー・シャノン(p)、フレディ・ローガン(b)、アラン・ガンリー(ds)。フロントを組むデューカーは、前出の55年のオクテット以来、ヘイズと共演関係にあり、57年のジャズ・クーリアーズ盤に参加。62年からヘイズ・クインテットのメンバーを務め、64年8月の解散まで活動を続けた。ヘイズ・グループのレギュラー・メンバーであるトランペッターのジミー・デューカーは、特徴的で叙情的な即興を披露。そして、このレコーディングは低音域により重点を置いており、あまり知られていないが最も一貫性のあるベーシスト、フレディ・ローガンのプレイをたっぷりと聴くことができる。
今作はレコード・コレクターのレス・トムキンス所有のオリジナル・マスター・テープを使用している。特筆すべきポイントはヘイズの冒険的な自作曲「Modes AndBlues」。同楽曲で彼は、異例の長時間である約20分にわたってソロをとっている。約33分の演奏はフルートとトランペットの導入部に続いて、テナー&トランペットの2管に替わる、スローな出だし。ドラムを合図にテンポ・アップした演奏は、文字通りモードとブル-スを融合させたサウンドで、59年のマイルス・デイヴィス「So What」(ジョン・コルトレーン「Impressions」の原曲)を想起させる雰囲気を醸し出す。
『モーズ・アンド・ブルース:ライヴ・アット・ロニー・スコッツ・8th・フェブラリー・1964』は彼らが成し遂げた多くの偉業の一つであり、彼らがイギリスのモダニズムにどれだけ高い意欲のハードルを設けたかを証明するパフォーマンスである。そして同時に、それは音楽の土産となる文化的記録だと言えるだろう。
そんなヘイズだが、クインテットの『レイト・スポット・アット・スコッツ』(62年)、カルテットの『メキシカン・グリーン』(67年)等の秀作で充実したキャリアを築く一方、麻薬および健康問題を抱えながら活動を続け、残念ながら38歳の若さで逝去した。
発売・販売元 提供資料(2023/02/24)
英国のモダン・ジャズ史に輝かしい足跡を刻んだサックス奏者がタビー・ヘイズが、キャリア絶頂期の1964年に英老舗ジャズ・クラブ、ロニー・スコッツで行なったライヴ音源を収録した『モーズ・アンド・ブルース:ライヴ・アット・ロニー・スコッツ・8th・フェブラリー・1964』が日本特別仕様盤で登場。 (C)RS
JMD(2021/02/09)