自分の親を殺してくれと頼む息子がどこにいますか!

★早すぎた、しかし普遍で不変のテーマ
急速な高齢化社会の到来により、老人問題が深刻化する現代。日本海の漁村を舞台に認知症の老父と末期の老婆を抱えた家族の苦悩を描く本作は、21世紀の日本が直面する高齢化社会と尊厳死の問題に、既に30年以上も前に迫っており、その予見性に驚かされる力作!
きれいごとではない介護の現実を深くえぐりながら、過酷な状況下でもなお見棄てることのできない家族のつながりと愛情の向こうに、困難な時代に立ち向かうほのかな希望を見出している。
1984年に製作されながら、早すぎた異色の題材ゆえに長く劇場未公開だった傑作が、遂にDVD化!

★30年ぶりに発掘上映された、三國連太郎主演の「幻の映画」!
主演の三國連太郎の映画人生の中で、長きにわたり「唯一の劇場未公開」となっていた幻の作品。
80歳の老人役に扮した三國は当時61歳、撮影中は毎日2時間以上かけてメイクを施し、俳諧や失禁の場面も演じる入魂の演技が圧巻。さらに共演の田村高廣、初井言榮、長山藍子、誠直也、高橋悦史、下條アトムら日本映画界を支える名優たちの見ごたえある演技によって、比類なき説得力と感動を生み出している。
監督・共同脚本はこれが第一回作品となる『米百俵 林虎三郎の天命』(1993)の島宏。

★「お蔵出し映画祭2013」グランプリ、観客賞受賞作品
劇場未公開作品やDVD化されていない作品など、知られざるお宝映画を発掘し一挙上映する映画祭「お蔵出し映画祭」において、2013年にグランプリと観客賞を獲得!
その翌年の2014年、製作から30年を経て劇場公開が実現する事となった。