2020年2月には20周年記念ベストアルバムをリリース、さらに同年10月には『長い愛』と『slightly』のアナログ盤2タイトルを同時発売するなど、2020年に入り精力的なリリースを続けているSpangle call Lilli line。
オリジナルアルバムとしては2019年『Dreams NeverEnd』以来となる今作では、「MADドラえもん」など独特の世界観のアニメーションで人気のFranz K Endoとのコラボレーションも話題となった新進気鋭のサウンドクリエイターthe perfect me をミックスエンジニアに起用。従来のポストロックのイメージを残しつつも、昨今の90'sブームに呼応するようなポップなエッセンスが加味された作品に仕上がっている。
キラキラしたシンセサウンドが印象的なM1から始まり、ミニマルなアンサンブルと90s的な空気感がポップなM2、変則的なリズムから後半グルーヴィーに展開していくM3、結成20年のバンドとは思えないほど瑞々しい雰囲気を湛えたM5、初期SCLLを思わせる素朴なメロディが切ないM8まで、懐かしさと新しいモードが絶妙にブレンドされたSCLLのニューサウンド!
発売・販売元 提供資料(2021/02/12)
20年2月には20周年記念ベストアルバムをリリース、さらに同年10月には『長い愛』と『slightly』のアナログ盤2タイトルを同時発売するなど、2020年に入り精力的なリリースを続けているSpangle call Lilli line。オリジナルアルバムとしては2019年『Dreams Never End』以来となる。今作では、「MADドラえもん」など独特の世界観のアニメーションで人気のFranz K Endoとのコラボレーションも話題となった新進気鋭のサウンドクリエイターthe perfect meをミックスエンジニアに起用。従来のポストロックのイメージを残しつつも、昨今の90'sブームに呼応するようなポップなエッセンスが加味された作品に仕上がっている。 (C)RS
JMD(2021/02/11)
結成20周年を経て発表される新作は、ミックス・エンジニアにthe perfect meを起用し、また新たなモードに突入。両者の共通点である90年代感──例えばステレオラブに通じるような、ややローファイながら遊び心を感じさせる音色やアレンジが雑多に詰め込まれていて、非常にポップな作品となっている。キラキラしたネオアコにモジュレーションのかかったシンセが加わる"after squall"、ポスト・ロック的な編集感覚が楽しい"millim"、心地良く跳ねるリズムとストレンジな展開を併せ持つ"april"と、ミニマルなサウンド・デザインは時代性も内包しつつ、トレンドとは絶妙な距離感を保つ。スパングルらしい黄金律の"near you"も含め、あの頃を〈思い出す〉かのような、何とも嬉しい仕上がりだ。
bounce (C)金子厚武
タワーレコード(vol.447(2021年2月25日発行号)掲載)