ニュー・エイジの黎明期に神秘的なサウンドの『Trans-Millenia Consort』で登場し、1982年から1988年にかけて素晴らしいアルバムの数々をリリースしていたものの、熱心なマニア以外にはそれほど認知はされていなかった。しかし近年のニュー・エイジ・リヴァイヴァルで発見・再評価が進み、RVNG Intl.が2017年に80年代にリリースした音源からコンパイルした編集盤『Trans-Millenia Consort』をリリースし話題となり、Resident Advisor が選ぶ<2010年代の最重要リイシュー作>の1枚として選出されるなど評価が高まっている中で完成したまさかの新作。 (C)RS
JMD(2021/01/08)
ニュー・エイジ~アンビエントの生ける伝説的存在の盲目の電子音楽家・シンセ奏者、Pauline Anna Stromのおよそ32年ぶりとなる新作『Angel Tears in Sunlight』が完成。
ニュー・エイジの黎明期に神秘的なサウンドの『Trans-Millenia Consort』で登場し、1982年から1988年にかけて素晴らしいアルバムの数々をリリースしていたものの、熱心なマニア以外にはそれほど認知はされていなかった。しかし近年のニュー・エイジ・リヴァイヴァルで発見・再評価が進み、RVNG Intl.が2017年に80年代にリリースした音源からコンパイルした編集盤『Trans-Millenia Consort』をリリースし話題となり、Resident Advisorが選ぶ「2010年代の最重要リイシュー作」の1枚として選出された。
もちろんニュー・エイジ再評価の中、今日における様々なアーティストのアプローチの礎とも言えるサウンドであるが故、その存在の認知度は広まっていたが、まさかの30年以上ぶりの新作『Angel Tears in Sunlight』が届けられた。40年近く住んでいたサンフランシスコのアパートで制作されたという本作は遠い時代の万華鏡のようなエコーを受け入れながら、想像の世界の広がりと微細さを屈折させる音楽の集合体。ハードウェアの周波数と、レコードの有機的なトーンの領域での自然の出現との共生を明らかにし、原始的な形状のメロディックなパルスを融合。原初的なエネルギーを未来へと誘うサウンドに注ぎ込んでいくようなスピリチュアルかつ幻想的な世界観に引き込まれる。パイオニアとしての貫禄と、現代的なアップデートも相まって、過去と未来を横断し浮遊していくようなニュー・エイジ~アンビエント・サウンドは色褪せるどころか新鮮さに満ちている。
また本作『Angel Tears in Sunlight』は制作中に他界した親友ジョン・ジェニングスに捧げられており、この作品のタイトルは、永遠のスペクトルの中で一緒に崩壊した人生と喪失の処理の総体を反映したものである。
なお、このリリースの収益の一部は、野生イグアナとその生息地の保護、意識向上、科学的プログラムを支援する非営利団体である国際イグアナ財団に寄付される。
発売・販売元 提供資料(2021/01/05)
ニューエイジ・リヴァイヴァルの潮流、コロナ禍における心の処方箋とも言えるアンビエントの再評価が進むなか、両ジャンルにおける伝説的な存在による30年以上ぶりの新作は、いまこそ本当に待ち望まれた一枚だ。だがそのリリースを目前に、彼女は2020年12月に惜しくも急逝。第4世界的かつスピリチュアルでドリーミーな仕上がりは期せずして時代性に合ったものとなったが、タイムレスに評価され続けるであろう名盤だ。
bounce (C)長谷川義和
タワーレコード(vol.447(2021年2月25日発行号)掲載)