フランク・シナトラのレパートリーをカバーし、グラミー賞で最優秀トラディショナル・ポップ・ヴォーカル・アルバムを受賞した2018年発表作『マイ・ウェイ』の続編となるスタジオ録音の最新作。今作に収録された楽曲たちは、シナトラの歌唱で知られているばかりでなくアメリカを代表するグレート・アメリカン・ソングブックの名曲でウィリーらしい解釈のもとで再び生を受ける。 (C)RS
JMD(2020/12/16)
そんなもんだぜ、人生は。
フランク・シナトラのレパートリーをカバーし、グラミー賞で最優秀トラディショナル・ポップ・ヴォーカル・アルバムを受賞した2018年発表作『マイ・ウェイ』の続編となるスタジオ録音の最新作。今作に収録された11曲は、シナトラの歌唱で知られているばかりでなくアメリカを代表するグレート・アメリカン・ソングブックの名曲でウィリーらしい解釈のもとで再び生を受ける。
1966年発表で全米第4位を記録したシナトラの歌う「ザッツ・ライフ」は映画『ジョーカー』で使われ近年話題となったが、ここではウィリーによる悟り切った穏やかなヴォーカルが味わい深いアルバム・タイトル曲に。「アイ・ウォント・ダンス」ではダイアナ・クラールとデュエットが実現。レコーディングはシナトラも録音したハリウッドのキャピトル・スタジオで行われ、ミキシングにグラミー受賞歴多数のアル・シュミットを起用する徹底振り。そしてアルバム・ジャケットは往年のシナトラを思わせる絵画風に仕上げており、フランク・シナトラへのオマージュに満ちた作品となった。
発売・販売元 提供資料(2020/12/14)
まだまだ歌い足りなくてさ、と言ったかどうかは知らないが確かにそう聴こえるフランク・シナトラ十八番カヴァー集の続編。ペダル・スティールの甘い響きがまどろみへ誘うスウィング曲にシルキーな肌触りのストリングスを背にしたバラード、ダイアナ・クラールとの仲睦まじいデュエット"I Won't Dance"までこれぞ米国音楽芸術の粋、といった至芸を聴かせる御大。名盤『In The Wee Small Hours』を思わせるジャケも趣深し。
bounce (C)桑原シロー
タワーレコード(vol.447(2021年2月25日発行号)掲載)