ナイト・ミュージックを彩る艶やかなウィスパリング・ヴォイス。 ソロ・アーティストとして、また兄妹デュオ、ANGUS & JULIA STONEとしても活躍するオーストラリアのフォーク・ロック/インディー・ポップ・アーティスト、ジュリア・ストーン。トーマス・バートレットとSt.ヴィンセントがプロダクションを手掛けた新たな色彩のインディー・ポップ・アルバム『SIXTY SUMMERS』完成。アナログも同時発売決定!
ソロ・アーティストとして、また兄妹デュオ、ANGUS & JULIA STONEとしても活躍するオーストラリアのフォーク・ロック/インディー・ポップ・アーティスト、ジュリア・ストーン。シンガーソングライターであり、マルチ・インストゥルメンタリストである彼女が、自身にとって3作目となるソロ・アルバムを完成させた。
ANGUS&JULIA STONEとして活動する傍ら、2010年に『THE MEMORY MACHINE』、2014年に『BY THE HORNS』とソロ・アルバムを発表してきたジュリア。今回リリースとなる『SIXTY SUMMERS』 は、これまでのフォーキーでアコースティックなインディー・ロック・サウンドとは少し趣を変えた、コスモポリタンな都会のナイト・ミュージックといったインディー・ポップ・サウンドを全面に押し出したアルバムだ。その中では陽光が似合うオーガニックなサウンドはダークな月夜のポップへと変わり、また描かれるサウンドスケープも、アウトドアから眩い都会の濡れたダンスフロアに、そして青空から赤信号や赤い唇へとがらりと雰囲気を変えている。結果完成した作品は、所々にエレクトロが散りばめられた、繊細でアンニュイ、時々ドリーミーなソフト・ポップ・サウンド。デュオでもソロでも聴くものを魅了してきたジュリアのウィスパリング・ヴォイスは変わらないまま、しかし時にやさしく時に悩ましく、艶やかな色彩を新たに纏っているのだ。(1/2)
発売・販売元 提供資料(2021/02/26)
2015年から2019年の間で断続的に制作された今作で彼女とコラボレートしているのは、前作のソロ・アルバム『BY THE HORNS』でもプロデュースを手掛けているトーマス・バートレットDoveman)。二人はこのアルバムの為にニューヨークにあるトーマスのスタジオで50曲以上ものデモを作ったという。そこから『SIXTY SUMMERS』の方向性が生まれたという。さらにアルバムにはSt.ヴィンセントもプロデュースとヴォーカル、ギターで参加。アルバムのサウンド作りに大きな役割を果たした。また今年初めにリリースされた先行シングル「All We Have」には、ザ・ナショナルのフロントマン、マット・バーニンガーがフィーチャーされている。さらにアルバムからの最新シングルとなる「Dance」のミュージック・ビデオには、アカデミー賞など数多くの賞を受賞しているスーザン・サランドンとダニー・グローヴァ―が出演。二人のベテラン俳優たちによって映像化されたジュリアのストーリーにも注目だ。
これまでのソロ・アルバムの中でも内なるダークネスは重い愛などを自身の音楽に覗かせてきたジュリア・ストーン。最新アルバム『SIXTY SUMMERS』で彼女は、炎や怒り、愛に欲望、そして恋慕など内に秘めた感情のすべてをさらけ出している。シンガーソングライター/アーティストとして、新たなタッチと新たな色のパレットを手にしたジュリアの仄暗くも美しい光が差し込むサウンドスケープがここに生まれたのだ。(2/2)
発売・販売元 提供資料(2021/02/26)
豪州の女性シンガーによる3作目のソロ・アルバムは、姉弟フォーク・デュオ時代の印象を覆す野心作に。聴きどころはもちろん奔放かつコケティッシュな歌声だが、その魅力を最大限に引き出したのは、トーマス・バレットとセイント・ヴィンセントによる才気溢れるプロデュースだ。ソウル・ミュージックを下敷きにしながら、ここにはオルタナも内包するコンテンポラリーなポップスの粋が詰まっている。
bounce (C)山口智男
タワーレコード(vol.450(2021年5月25日発行号)掲載)