アレック・オウンスワース率いるクラップ・ユア・ハンズ・セイ・ヤーの新作が完成。現代が持つ新たな脆弱性について歌った約4年振りとなる6枚目のアルバム『ニュー・フラジリティ』、リリース。
『New Fragility』は、多くの現代の病と向かい合っている。「それはかなり個人的なことかもしれない。しかし、特にここアメリカでは、僕たち全員が既に経験していることだと思う。皆、残酷なほどの不確実性の中で前進しようとしている」とAlec Ounsworthは語る。David Foster Wallaceの短編小説『Forever Overheard』から名付けられたタイトル・トラックは長い関係が終わった直後に何が起こったのか、そしてその直後に何が発見されたのかを記録している。アルバムにはOunsworthのこれまでで最も強いヴォーカルが収録されている。15年以上の間、彼の声はシーンの中でも最も特徴的な声の一つであり続け、それが綺麗に落ち着いたものになったことはない。『New Fragility』はCYHSY/Secretly Distributionより2021年2月12日にリリースされる。アルバムはAlec Ounsworthのプロデュースで、追加のプロダクションはWill Johnsonにより行われた。Britton Beisenherzによりテキサス州オースティンでレコーディングされ、ニュージャージーでJohn Agnelloがミックス。Greg Calbiがマスタリングを行った。
Clap Your Hands Say Yeahは2005年に結成され、米フィラデルフィアをベースに活動を行っている。中心人物はAlec Ounsworthで、楽曲のほぼ全ては彼の手によるものだ。2005年、デビュー・アルバム『Clap Your Hands Say Yeah』をリリース。「ここ10年で最も重要な50枚のアルバムのうちの1枚」とNPRに評されるこのアルバムは、レーベルを一切介さず完全に自主リリースされ、口コミで大ヒットを記録。「バンドはどのようにして音楽シーンに個としてアプローチすべきか」の恰好のプレゼンテーションとなり、結果、バンドは世界的な人気を獲得するようになった。2007年には、セカンド・アルバム『Some Loud Thunder』をリリース。このアルバムも完全な自主リリースながら、米アルバムチャートの47位にランクイン。バンドは、その後もレーベルに所属することなく、2011年にはサード・アルバム『Hysterical』、2014年には4枚目のアルバム『Only Run』、2017年には5枚目のアルバム『The Tourist』を自主リリースしている。
発売・販売元 提供資料(2020/12/29)
アレック・オウンスワース率いるクラップ・ユア・ハンズ・セイ・ヤーの新作が完成。現代が持つ新たな脆弱性について歌った約4年振りとなる6枚目のアルバムがリリース。 (C)RS
JMD(2020/11/20)
現代社会が持つ新たな脆弱性をテーマにしたという、約4年ぶりとなる通算6枚目のアルバム。とにかく感傷的なアレック・オウンズワースのヴォーカルとフォーキーなメロディーがとても印象に残る。アレンジでもこれまでのニューウェイヴ的な側面は残しつつ、今回はピアノやストリングスを多用して、歌に重点を置いていることも窺える。スピリチュアルなムードに癒されるような感覚があり、明らかに新境地の作品と言っていい。
bounce (C)赤瀧洋二
タワーレコード(vol.447(2021年2月25日発行号)掲載)