Imperial

蒼い炎が、困難な現代を乗り越える希望の光となって人々を導いていく… 元オーペスのメンバーを擁する、スウェーデンが誇るプログレッシヴ・ロック/メタル・バンド:ソーエン。その深淵なる音世界をよりダイナミックに、より刺激的に、そしてより魅力的に研ぎ澄ませた彼らの最新作が、今シーンに放たれる! 見事な楽曲構築力と激しさと優しさを併せ持つサウンドスケープは、現代を覆う暗闇から抜け出す希望を指し示し、荘厳なる蒼炎の世界へと聴く者を導いていくのだ…。

元オーペスのドラマー、Martin Lopezと元ウィロウトゥリーのヴォーカリスト、Joel Ekelofが中心となって結成された、スウェーデンが誇るプログレッシヴ・ロック・アクト、ソーエン。2012年にアルバム『COGNITIVE』でデビューを果たし、以降現在までに4枚の作品を発表、その超絶テクに裏打ちされたプログ・メタル・サウンドと、オーペスやピンク・フロイドにも通じる深遠なる音世界で独自のスタイルを築き上げてきた彼らが、前作より約1年振りとなる短いタームで、早くも最新作『IMPERIAL』を完成させた!

前作『LOTUS』では、内にある感情をより深く掘り下げ、現代社会に巣くう闇への疑問を提示しながら、そこからの逃避や希望といった瞬間をとらえたサウンドを展開し、聴く者を魅了していった彼らだが、この最新作では、人間の精神性と現世界における困難な問題を通して、独自の音空間とともに旅路を歩んでいくかのようなサウンドを提示、自身の持つサウンド・スタイルをよりダイナミックに、より刺激的に昇華させていった、見事な作品を創り上げてくれている。

バンド自身とIñaki Marconiによる共同プロデュースで製作を行い、ミックスにはOzzy OsbourneやBob Dylanを手掛けたカネ・チュルコを起用したこの『IMPERIAL』。そのタイトル通り荘厳なまでの音空間が広がっているだけではなく、何層にも重ねられた豊かなサウンド・スケープによって生み出される独自のグルーヴとダイナミズム、見事な楽曲展開、そして魂を揺さぶるメロディ・ライン&歌詞が一体となって押し寄せてくる、現代における「クラシック・ロック・アルバム」ともいえるほどの充実度に満ちた作品を、彼らは作り上げたのだ。(1/2)

強靭な力強さと透き通った詩的表現力というソーエンが持つダイナミズムが今まで以上にあふれ出てくるこの最新作『IMPERIAL』は、奇しくも現代社会を襲う世界的なパンデミックによる産物ともいえるかもしれない。Martin Lopezはこうコメントしている。 「俺はいつでもできる限りリアルでいよう、と考えている。ソーエンの音楽、そして存在は、自分が自分自身でいられる唯一の場所だ、と言ってもいいかもしれないね。家にいて、音楽を作ったり歌詞を書いたりしていると、何の制限もない完全な自由さを持って自分自身を表現できるんだ。現在の状況は、間違いなく誰にとってもクレイジーで大変なことさ。俺たちも、ショウが出来ない状況にすごくフラストレーションを感じているよ。でも、逆に言えばこの時期だったからこそ、このアルバムを完璧な形で実現させることが出来たのかもしれない。何日も何か月も、毎日12時間くらいかけてじっくりと取り組むことが出来たし、だからこそ心の底から欲していたサウンドとグルーヴ、そしてアルバム全体の流れをこの『IMPERIAL』で表現できたんだからね」

リード・シングル「Antagonist」は、強力なヘヴィ・リフで幕を開け、その後力強さと美しさが壮大に融合しながら展開していく、彼らのダイナミズムを強く感じられる楽曲だ。他にもこの『IMPERIAL』には、「Illusion」や「Modesty」といった楽曲や、壮大にアルバムを締めくくる「Fortune」などが収録されており、オープニングからクロージングまで、アルバム全体で彼らの持つ見事なグルーヴと大きな流れを表現した、濃厚かつ深遠な世界観を提示する見事なアルバムに仕上がっている。(2/2)