日本のメロディーを再構築!予想を超えた編曲と魅惑のサウンド!ヴィブラフォン奏者會田瑞樹が贈る日本のメロディーの花束! (C)RS
JMD(2020/11/27)
16ページ全カラーの美しいブックレット。言葉と音楽と記憶が寄り添うCD
CD序文は、文筆家で詩人の小沼純一による鮮やかな言葉が幻想的な幕開けを暗示する。曲解説は會田瑞樹によるもので、堅苦しいものではなく、楽曲や作曲家について、そして自信の経験・記憶も踏まえたエッセイ風の語り口となっている。各楽曲の歌詞も掲載され、CDを聴きながら思いを巡らし、口ずさむこともできます。
ジャケット装丁画はかわいらしいキャラクター"ヨビボエン"のデザイナー、きむらめぐみの書き下ろしのリバーシブルジャケットです。アートワークは竹田知弘、四季のイメージにあわせて撮影掲載された写真には国際的な評価を受ける作曲家であり写真家としても活躍する薮田翔一。
まさに五感で感じて欲しいCDが完成しました。
ヴィブラフォンの豊かな響きで、日本の旋律を奏でたい!
国際的に活躍する音楽家・會田瑞樹(あいたみずき)。新CDを作るに至るきっかけは、日本を代表する作曲家・細川俊夫が會田のために編曲した「sakura」でした。様々なコンサートが中止になり、世界全体が落ち込んでいた4月、満開の桜も虚しく散りゆくなか、細川から會田へ1曲の楽譜が届いたことからです。ヴィブラフォンの豊かな倍音をまとった日本古謡「さくら」の夢幻的な美しさは、CDの1曲目を飾っています。
この曲をきっかけに、普段は前衛的なサウンドを推進する會田が、原点に立ち返り、日本のメロディーに挑戦しました。これまで會田とコラボレーションを行ってきた日本の作曲家たちに、日本のメロディーとヴィブラフォンの魅力を新たなアレンジによって引き出す作品をとお願いしました。
會田瑞樹の提案に日本の作曲家とクリエイターが結集!四季をテーマに日本のメロディーをアレンジ
日本のメロディーをヴィブラフォンで奏でる。作曲家たちのセレクションは、滝廉太郎、山田耕筰、わらべうた、民謡、子守唄など、誰もが知る「日本のこころ」と形容できそうな名曲たちです。四季をテーマに春夏秋冬の4つのパートにわけて収録された2枚のCDには、原曲に忠実なものから、驚きの芸術的なアレンジまで、ヴィブラフォンのサウンドをたっぷり味わうことができます。アレンジャーは、水野修孝、森ミドリ、国枝春恵、山本純ノ介、木下正道、今堀拓也、佐原詩音、薮田翔一など幅広いメンバーを揃えています。特にDISC2のラストには、権代敦彦による「ふるさと」のアレンジは必聴です。原曲のエッセンスを濃厚に煮詰めた恐ろしいほどに深遠なサウンドが交響する10分を超える大作です。あまりの重厚さにスタッフ、関係者も度肝を抜かれたほどです。編曲と侮るなかれ!
収録には入念な準備を経てAcoustic Reviveのケーブルを使い、高音質の2枚組CDとして完成しました!(1/2)
発売・販売元 提供資料(2020/10/19)
プロフィール
會田瑞樹(パーカッション)Mizuki Aita, percussion
1988年宮城県仙台市出身。宮城県仙台第二高等学校を経て武蔵野音楽大学、および同大学院修士課程修了。佐々木祥、星律子、吉原すみれ、神谷百子、有賀誠門、藤本隆文の各氏に師事。日本現代音楽協会主催第9回現代音楽演奏コンクール「競楽IX」において第2位入賞。2016年NHK-BSプレミアム『クラシック倶楽部』出演。これまでに3枚のアルバム『with…』(朝日新聞推薦盤)『ヴィブラフォンのあるところ』(レコード芸術特選盤)『五線紙上の恋人』(レコード芸術準特選盤)を発表し、いずれも高い評価を得た。
打楽器のための新しいレパートリーの発展を活動の中心に据え、これまでに200作品以上の新作を初演。東京交響楽団、中国国家交響楽団、リトアニア・聖クリストファー室内合奏団との新作協奏曲初演をはじめ、国際交流基金アジアセンター主催事業「Notes」では自作曲初演を含むインドネシア公演を開催するなど海外での活動も積極的に行っている。2019年は自らの声を使った表現にも積極的に取り組んだほか、第10回JFC作曲賞へのノミネートを果たすなど、作曲活動へも力を注ぎ、垣根を超えた活動を展開している。(2/2)
発売・販売元 提供資料(2020/10/19)
あらゆる打楽器を手の内に入れ、積極的に新作を委嘱し、質感と色彩の多様さで聴かせる魔術師であり、自ら創作や声楽まで行う自称「流しの叩き屋」會田瑞樹。今回はヴィブラフォンで日本の歌を奏でる。単に主旋律をなぞったようなアレンジ物とは次元が違う内容で細川俊夫編曲の《さくら》、薮田翔一(ジャケット写真も担当)編曲の《赤とんぼ》、権代敦彦編曲の「ふるさと》などもはや創作と言える繊細で余韻の深いリリシズムをたたえたナンバーが並ぶ。會田瑞樹自身も《浜辺の歌》《紅葉》の編曲を手掛け、読み応えのある楽曲解説を寄せている。芯から心洗われる1枚。
intoxicate (C)中川直
タワーレコード(vol.149(2020年12月10日発行号)掲載)