1957年の第0番から2018年の第5番まで、全6曲を収録
2020年1月、神奈川県民ホールの開館45周年記念事業として行われた、「一柳慧 弦楽四重奏曲全曲演奏会」のライヴ収録盤。
全曲を演奏するのは、一柳が「極めて高度な技術と自由さをあわせ持つ世界最高峰の弦楽四重奏団」と称賛する1998年結成のフラックス弦楽四重奏団。
1957年、ジュリアード音楽院留学時代の第0番から、日本初演となった2018年の第5番まで、一柳が60余年の間に書き続けた弦楽四重奏曲の全曲をお届けいたします。
カメラータ・トウキョウ
発売・販売元 提供資料(2020/09/29)
●一柳 慧(作曲/ピアノ)
神戸生まれ。作曲をジョン・ケージ、ピアノを原智恵子、B. ウェブスターに師事。高校時代(1949年)毎日音楽コンクール(現日本音楽コンクール)作曲部門に第1位入賞。1952年に19歳で渡米、ジュリアード音楽院卒業。この間にE. クーリッジ賞、A. グレチャニノフ賞を受賞。ジョン・ケージと知己を得、偶然性や図形楽譜による音楽活動を展開。61年20世紀音楽研究所の招聘で帰国、自作品並びに欧米の新しい作品の演奏と紹介で様々な分野に強い刺激を与える。ウィーン・モデルン、ベルリン・フェスティヴァル、イギリスBBC、パリ管弦楽団、チューリッヒ・トーンハレ、フィンランドAvanti! などから作品の委嘱を受け欧米各地で精力的に作品発表と演奏活動を展開。
神奈川県民ホールではオペラ『モモ』(98年改訂版初演)、オペラ『愛の白夜』(2006年世界初演、09年改訂版初演)、オペラ『ハーメルンの笛吹き男』(12年世界初演)のほか、多数の新作発表やプロデュース公演を行っている。尾高賞を5回、フランス芸術文化勲章、毎日芸術賞、京都音楽賞大賞、サントリー音楽賞、ジョン・ケージ賞、日本芸術院賞および恩賜賞ほか受賞多数。紫綬褒章、旭日小綬章受章。08年より文化功労者。18年には文化勲章を受章。現在、日本・フィンランド新音楽協会理事長、神奈川芸術文化財団芸術総監督。
●フラックス弦楽四重奏団
ヴァイオリン奏者のトム・チウにより1997年に結成。オーストラリア、ヨーロッパ、アメリカの国際音楽祭や、カーネギー・ホール、ケネディ・センターなどで演奏し、いずれも絶賛を博している。ケージ、フェルドマン、リゲティ、ナンカロウやクセナキスなど20世紀後半を代表する作曲家の作品を演奏し、マイケル・バイロン、ジュリオ・エストラーダ、一柳などの新作初演の数は100以上に上る。
録音も積極的に行っており、特筆すべき功績としてモートン・フェルドマンの6時間にも及ぶ弦楽四重奏曲第2番の全曲録音(Mode Records)が挙げられる。2015年、神奈川県民ホールでの初来日公演、17年、エスパスルイ・ヴィトン東京でのフェルドマン「弦楽四重奏曲第2番」はいずれも大きな注目を集めた。
カメラータ・トウキョウ
発売・販売元 提供資料(2020/09/29)