宇宙断トツで最強/最大のロックンロール・サンダー、6年振りの帰還!1973年の結成以来、ただひたすら同じスタイルでロックンロールし続けた結果、全アルバムの累計セールスが2億枚という圧倒的存在としてロックの頂点に鎮座するAC/DC。そんな破格の成功を手に入れてきた彼らだが、2014年の前作『ロック・オア・バスト』時には様々な困難に見舞われていた。発売直前のフィル・ラッドの逮捕、ブライアン・ジョンソンの聴覚障害によるツアー離脱、さらにツアー後のクリフ・ウィリアムズの引退表明。そしてファンにとって何より悲しい衝撃が、バンドの創始者であり、弟アンガス・ヤングと二人三脚でバンドを牽引してきたリズム・ギターの天才、マルコム・ヤングの他界である。稀代のリフメイカーだったマルコムの死は途方もなく大きな喪失感をバンドとファンにもたらしたが、彼らは前進することを選んだ。本作はマルコムとアンガスが全曲手掛け、まったくもって変わらない、いやむしろブライアン、フィル、クリフの正式カムバックによって、みんなでマルコムのロック魂を引き継いでいくんだという一段と屈強(パワーアップ)な決意表明がアルバム全編に漲っている。 (C)RS
JMD(2020/10/23)
パワーアップして死ぬまでやるぜ。
宇宙断トツで最強/最大のロックンロール・サンダー、6年振りの帰還!
1973年の結成以来、ただひたすら同じスタイルでロックンロールし続けた結果、全アルバムの累計セールスが2億枚という圧倒的存在としてロックの頂点に鎮座するAC/DC。そんな破格の成功を手に入れてきた彼らだが、2014年の前作『ロック・オア・バスト』時には様々な困難に見舞われていた。発売直前のフィル・ラッドの逮捕、ブライアン・ジョンソンの聴覚障害によるツアー離脱、さらにツアー後のクリフ・ウィリアムズの引退表明。そしてファンにとって何より悲しい衝撃が、バンドの創始者であり、弟アンガス・ヤングと二人三脚でバンドを牽引してきたリズム・ギターの天才、マルコム・ヤングの他界である。稀代のリフメイカーだったマルコムの死は途方もなく大きな喪失感をバンドとファンにもたらしたが、彼らは前進することを選んだ。
本作はマルコムとアンガスが全曲手掛け、まったくもって変わらない、いやむしろブライアン、フィル、クリフの正式カムバックによって、みんなでマルコムのロック魂を引き継いでいくんだという一段と屈強(パワーアップ)な決意表明がアルバム全編に漲っている。マルコムが遺してくれた黄金のギターリフは、このバンドが存続する限り永遠に息づくのだ。
発売・販売元 提供資料(2020/10/07)
約6年ぶりの新作がとにかく素晴らしい。タイトかつソリッドなAC/DCらしさを120%詰め込んだ純度の高さは、歌メロ、リフ、コーラスなど全編に張り巡らされている。ご存知の通り、2014年に引退したバンド創始者のマルコム・ヤングが2017年に他界。今作はアンガス・ヤングが実兄マルコムと共作していた楽曲マテリアルから構築したらしく、必然的に〈追悼作〉の色合いも浮上してくる。とはいえ、しんみりムードは皆無、シンプル・イズ・ベストを究極まで磨き上げた音のキレと深みは他の追随を許さない。"Demon Fire"を筆頭に既聴感を覚えるフレーズさえも生々しく響かせ、過去も現在も流行も超越した不動のロックンロールは大声で歌いたくなる親密な煌めきを発揮している。
bounce (C)荒金良介
タワーレコード(vol.444(2020年11月25日発行号)掲載)