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| フォーマット | CDアルバム |
| 発売日 | 2020年10月17日 |
| 国内/輸入 | 輸入 |
| レーベル | Challenge Classics |
| 構成数 | 9 |
| パッケージ仕様 | - |
| 規格品番 | CC72856 |
| SKU | 608917285628 |
構成数 : 9枚
合計収録時間 : 10:03:35
【曲目】
ベートーヴェン:交響曲&協奏曲全集
[CD1]
交響曲第4番 変ロ長調 Op.60
交響曲第6番 ヘ長調『田園』 Op.68
[CD2]
交響曲第1番 ハ長調 Op.21
交響曲第5番 ハ短調『運命』 Op.67
[CD3]
交響曲第7番 イ長調 Op.92
交響曲第8番 ヘ長調 Op.93
[CD4]
交響曲第2番 ニ長調 Op.36
交響曲第3番 変ホ長調『英雄』 Op.55
[CD5]
交響曲第9番 ニ短調『合唱』 Op.125
アンマリー・クレメール(ソプラノ)、
ウィルケ・テ・ブルンメルストローテ(アルト)
マルセル・レイヤン(テノール)
ゲールト・スミッツ(バリトン)
コンセンサス・ヴォーカリス(合唱)
[CD6]
ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 Op.19
ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 Op.15
ハンネス・ミンナール(ピアノ)
[CD7]
ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 Op.37
ハンネス・ミンナール(ピアノ)
三重協奏曲 ハ長調 Op.56
ストリオーニ三重奏団
[CD8]
ピアノ協奏曲第4番 ト長調 Op.58
ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調『皇帝』 Op.73
ハンネス・ミンナール(ピアノ)
[CD9]
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.61
ロマンス第1番 ト長調 Op.40
ロマンス第2番 ヘ長調 Op.50
リザ・フェルシュトマン(ヴァイオリン)
【演奏】
ヤン・ヴィレム・デ・フリエンド(指揮)
ネザーランド交響楽団
【録音】
[CD1] 2009年6月30日-7月3日(第4番)、2008年6月23-26日(第6番)
[CD2] 2009年6月29-30日(第1番)、2010年2月8-10日(第5番)
[CD3] 2010年6月29-30日(第7番)、2008年6月25-26日(第8番)
[CD4] 2009年5月18-20日(第3番)、2010年9月7-8日(第2番)
[CD5] 2011年7月12-14・18日
[CD6] 2015年2月2-4日
[CD7] 2016年9月23・27日(第3番)、2012年7月2-3日(三重協奏曲)
[CD8] 2014年5月26-28日
[CD9] 2010年2月10-12日(協奏曲)、2010年6月30日(ロマンス)
録音場所:オランダ、エンスヘデ音楽センター

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すばらしい演奏である。21世紀の第1四半世紀における、第一級のベートーヴェン交響曲全集の一つであると確信する。
まずは全体に漲る気迫、押し出しと踏み込みが鮮やかである。これがないベートーヴェンなど存在価値はない。この点において、第一にこのフリーント盤はめざましい。人によっては金管なりティンパニなりに荒さを感じるかもしれないが、ストラヴィンスキーの音色でベートーヴェンをやっている、とでも言えようか。そもそもベートーヴェンにはそのような音こそが必要ではあるまいか。
つぶさに聴いてみて感じるのは楽器間の連携が良いこと、しかもそれが演奏者のSpontaneitätに立脚点を置いている(ように聴こえる)ところである。これはセルとクリーヴランド管弦楽団によるベートーヴェンが20世紀オーケストラ芸術の最高到達点を示しつつも、何か大きな虚無を逃れられない地点から次元を異にしている。自然、内声部の充実は真剣に聴く者には愉悦をもたらす。全方向にわたって死角はない。
同じようなことを繰り返すが、私はこの全集は21世紀の第1四半世紀においてベートーヴェンの交響曲がどのように演奏されるか、一つの規範を示したもののように思う。我々は我々の時代のベートーヴェンを持ちうるはずであり、それが今ここにある、というのは言いすぎ、あるいは褒めすぎであろうか。
フリーントは2024年4月から京都市交響楽団の首席客演指揮者に就任するとのことである。このような場所の片々たる一文においてではあるが、両者による幸福なる多産を願ってやまない。