北米ロック・シーンを代表するWILCO。ポップに振り切った3作目がデラックス・エディションで登場。
オルタナティヴ・カントリー的サウンドからスタートしアルバム・リリースごとにジャンルの枠を外し、実験的なサウンドとルーツに根差した唄心を見事に融合させてきたWILCOの'99年発表の3rdアルバムがボブ・ラドウィックによる2020年リマスター+レア・トラックス+未発表ライヴ音源満載の4CDとして再登場。ポップな楽曲が多く、現在でもライヴの定番/人気曲を多数収録されており、ジェフ・トゥーディーの多彩なソングライティングの才能が開花した傑作。さらに、今回は初のお蔵出しとなる'99年のライヴ音源は初期WILCOのベストと言える内容でファンならずとも必聴。
(C)吉祥寺店:狩野 卓永
タワーレコード(2020/11/13)
オルタナ・カントリーをベースにしたサウンドと瑞々しさ溢れるメロディ・ライン…、最高級なそのサウンドは、時を超えて人々を魅了し続ける… 現代アメリカン・ミュージック・シーンにおける最重要バンド、ウィルコ。音楽史にその名を刻み込む彼らが、自らの音楽性を自由に羽ばたかせ、よりインテリジェンスなポップ・センスを取り入れた、1999年発表のサード・アルバムにして名作『summerteeth』が、最新リマスターを施したデラックス・エディションとなって登場! こちらは多数の未発表音源や未発表ライヴ音源を収録したボーナス・ディスク付4枚組CDエディション!
ジャンルに縛られず、実験的な試みを重ねながら豊かな創造性を磨いてきた、イリノイ州出身のロック・バンド、ウィルコ。オルタナ・カントリー・シーンの顔役的存在だったアンクル・トゥペロ解散後、ジェフ・トゥイーディが中心となって活動をスタートさせたこのウィルコは、オルタナ・カントリーをベースにしつつもアルバムを発表するごとにその音楽性を進化させ、その豊かな音色と見事なサウンド・センスで、ポスト・ロック・シーンの中心的存在としてアメリカを代表するロック・バンドの地位を確立している。
アンクル・トゥペロ時代の面影を残すオルタナ・カントリーな作風となった95年のデビュー作『A.M.』、そしてその幅広い音楽性を羽ばたかせた、セカンド・アルバムにして2枚組の大作『BEING THERE』(96年)に続き彼らが発表したのが、よりインテリジェンスなポップ・センスをサウンドに持ち込み、カラフルな色合いを感じさせる王道にして最高のポップ・アルバムとなったこの『summerteeth』(99年)だ。大胆なアレンジと、瑞々しさ溢れるメロディ・ライン&ハーモニーが生み出す最高級のポップ・サウンドは幅広いファン層に支持され、オルタナ・カントリー・バンドからアメリカを代表するロック・バンドへと成長していく大きなきっかけとなったといっても過言ではないだろう。
ウィルコが発表してきた作品の中でも人気が高いこの99年の名作が、ここにデラックス・エディションとなってリリースされることとなった! ボブ・ラドウィックによる2020年最新リマスター音源となったアルバム『summerteeth』を中心に、スタジオのアウトテイクやオルタネイト・ヴァージョン、ソングライティング時のデモやスタジオでのデモ音源といった未発表音源、そしてこちらも未発表音源となる1999年のライヴ音源をたっぷり収録したこのデラックス・エディションは、4枚組CDと5枚組アナログ盤という2形態でのリリースとなる。(1/2)
発売・販売元 提供資料(2020/09/04)
「I'm Always In Love」や「A Shot In The Arm」、「Via Chicago」といった、現在でもライヴの定番曲としてファンから愛され続けるクラシック・トラックを収録したこの『summerteeth』。デラックス・エディションのDisc 1には、この名作の2020年最新リマスター音源を収録。そして、Disc 2には、この非常に評価の高い名作の制作過程を垣間見せてくれるかのような貴重な未発表音源全24曲が収録されている。「No Hurry」や「I'll Sing It」といった曲のデモ・ヴァージョンの他、「I'm Always In Love」や「Viking Dan」の初期ヴァージョンとなるアウトテイク、「Summer Teeth」や「Pieholden Suite」のオルタネイト・ヴァージョンなど、アルバム・ヴァージョンへと曲が練り上げられていくその貴重な音源をたっぷり聴かせてくれるのだ。
4枚組CDのDisc 3とDisc 4には、1999年11月1日、コロラドのThe Boulder Theaterで行われた「Summerteeth Tour」のパフォーマンスの模様をたっぷり収録。こちらも全曲未発表のライヴ音源で、ファンにとってはたまらない音源であることは間違いないだろう。サウンドボードからの音源を素材としたこのライヴ音源は、ジェフ・トゥイーディ、ジョン・スティラット、ケン・クーマー、そしてジェイ・ベネットというラインナップで、バンドの最高潮期の姿を生々しくとらえたもの。当時の最新作である『summerteeth』収録曲のほとんどが披露されており、さらにウィルコ名義で発表してきた『BEING THERE』と『A.M.』からの楽曲や、真のフォーク・アイコン、ウッディ・ガスリーが書き遺した歌詞にメロディをつけ、ビリー・ブラッグと共にレコーディングした99年作の『MERMAID AVENUE』からの楽曲もパフォーマンス、彼らの真骨頂ともいえるライヴのすばらしさを堪能できる素晴らしいライヴ音源が収録されている。(2/2)
発売・販売元 提供資料(2020/09/04)
Jeff Tweedy once blazed the trail for the American rock undergrounds embrace of its country and folk roots, but as the decade drew to a close he also began spearheading the return of classic pop; simply put, what once were fiddles on Wilco records became violins -- the same instrument, to be sure, but viewed with a radical shift in perception and meaning. While lacking the sheer breadth and ambition of the previous Being There, Summer Teeth is the most focused Wilco effort yet, honing the lessons of the last record to forge a majestic pop sound almost completely devoid of alt-country elements. The lush string arrangements and gorgeous harmonies of tracks like Shes a Jar and Pieholden Suite suggest nothing less than a landlocked Brian Wilson, while more straightforward rockers like the opening I Cant Stand It bear the influence of everything from R&B to psychedelia. Still, for all of the superficial warmth and beauty of the records arrangements, Tweedys songs are perhaps his darkest and most haunting to date, bleak domestic dramas informed by recurring themes of alienation, adultery, and abuse -- even the sunniest melodies mask moments of devastating power. If Summer Teeth has a precedent, its peak-era Band; the album not only possesses a similar pastoral sensibility, but like Robbie Robertson and company before them, Wilco seems directly connected to a kind of American musical consciousness, not only rejuvenating our collective creative mythology, but adding new chapters to the legend with each successive record. ~ Jason Ankeny
Rovi