アコースティック・ギターの生な音色と凛とした歌声が極上。ビッグ・シーフのエイドリン・レンカーの新作。
現行USインディー界において高い支持を得ているビッグ・シーフのエイドリアン・レンカーの新作。山小屋にてアナログ機材のみで録音されたという今作は基本的にアコギと声のみだが、鳥の声やギター弦のきしみの音色までもサウンドの一部として収録。結果として、素朴ながらも豊かな表情に満ちた好作に。徐々に空気が凛としてくる秋~冬にぴったりの音像。同時に録音したインスト作品もパッケージした2枚組。
(C)吉祥寺店:狩野 卓永
タワーレコード(2020/10/30)
USインディーの至宝ビッグ・シーフの紅一点
エイドリアン・レンカー最新ソロ・アルバム完成。
2019年には『U.F.O.F.』と『Two Hands』という二つの傑作を連続リリースし、グラミー賞にもノミネートされたUSインディーの至宝ビッグ・シーフから、バンドの声を司る紅一点エイドリアン・レンカーが最新ソロ・アルバム『songs』 と『instrumentals』を2作同時リリース!
本作はビッグ・シーフのワールド・ツアーがコロナ禍によりやむを得ず中断された2020年3月初旬に、エイドリアンがマサチューセッツの山小屋で隠遁生活を送りながらデジタル・プロセスを一切経由せずに全てアナログ機材でレコーディングされた。
アコースティック・ギターの弾き語りに山中の雨音や鳥のさえずりと言った環境音が優しく佇む歌ものアルバム『songs』は「anything」の木々のせせらぎのようなアルペジオ、冒頭のミステイクを残した「forwards beckon rebound」や、あまりにも唐突すぎる「my angel」のエンディング、情念のこもった歌に圧倒される「come」などローファイなプロダクションならではの生々しさが彼女の魅力をさらに赤裸々に捉えた13曲を収録。
またもう一つの作品である『instrumentals』は「music for indigo」と「mostly chimes」という長尺のインスト曲から成り、レコーディング中に1日の始まりと終わりに取り組んでいたアコースティック・ギターの即興演奏をコラージュした内容でアンビエント~ポスト・クラシカル領域でも鳴り響く滋味深く静謐なフォーク・サウンドが展開される。
『songs』 と『instrumentals』を華やかに飾る水彩画のアートワークはエイドリアンの祖母であるダイアン・リーが手掛けており、CD/LP版は『songs and instrumentals』として2枚組の作品として世界同時発売。
なお、日本盤CDにはボーナス・トラックとして『songs』に「red leaves, falling」が追加収録される。
発売・販売元 提供資料(2020/09/03)