米「ダウンビート」2016年7月号の特集「未来を担う25人」に選出されたマリウス・ネセットと挾間美帆の共演/注目作!
ネセットのデンマークでの17年間の最終章録音
秀逸なコンポジションとユニークなアレンジメントが楽しく魅力的!
米「ダウンビート」2016年7月号の特集「未来を担う25人」の一人に選出されるなど、ヨーロッパは元より米国でも注目を集めるノルウェー出身1985年生まれのサックス奏者/作曲家、マリウス・ネセットの、マイルストーンとなる作品の登場!
ネセットは、2019年、17年に及ぶデンマークでの活動から、母国ノルウェイに帰国。本作は、帰国の直前に録音された作品となる。
コンポーザーとしても高い評価を受け、フェスティヴァルやコンサートから依頼されて楽曲を書く機会も多く、大型編成のアンサンブルとの共演作が多いネセット。本作も、ビッグ・バンドの共演作となる。しかし、クラシック系の室内楽アンサンブルとの共演が多かった近年の作品に対して、本作はDanish Radio Big Band(DR Big Band)との共演で、ネセット自身がよく知るコペンハーゲンでのジャズ・ミュージシャンとの共演。ネセット自身「再びのジャズ・ミュージシャンとの共演は、よりホームに近いもの」と語る。また、そのDR Big Band のコンダクターは、マリウスと共に、米「ダウンビート」で「未来を担う25人」に選出されている日本が誇るMiho Hazama(挾間美帆さん)。そのバックグラウンドだけでも興味は尽きることがない。
サウンドを聴けば、ここにマリウスのデンマークでの成果が集約されたということが明白になる。
近年はECMでも作品を発表した鬼才ジャンゴ・ベイツに師事し、ジョー・ザヴィヌルのサウンドや、フランク・ザッパの猥雑さを好み、リスペクトするネセット。またマーラーとストラヴィンスキーも影響を受けてきたというその言葉がそのまま音楽になった一作!緻密なシンフォニック・アンサンブルと、トリッキーなアイデアや即興が不可分で、カラフルにも快活で、ドラマティック!
コペンハーゲンではよく自転車に乗ったというネセット。リズミカルでメロディックなモチーフのソロ・パフォーマンスから華やかなアンサンブルに発展していく演奏で、一台で発進した自転車が、連れだって群れになって行く様を描いたというオープニングから、ユニークで最高に楽しい演奏。一方、タイトルトラックM3は、ベートーベンの交響曲第7番、マーラーのアダージョからの引用と、クイーン、グリーグ、ブラッド・メルドウへの暗示を込めた演奏。一方、M4、5では、室内楽的な演奏で、コペンハーゲンへの別れを告げる厳かなムードを繰り広げる展開。しかし、ラストのM6,7,8では再び快活なムード。カリプソのリズムも取り入れた演奏は、祝祭的で、作品の、そして、ネセットのコペンハーゲンの生活のフィナーレを飾っているようでもある。
発売・販売元 提供資料(2020/09/15)