再プレス決定!不滅のカリスマ的ジャズ・サックス奏者、阿部薫(1949-1978)が2024年5月3日に生誕75周年を迎えます。当アルバムは伝説的ライヴ"東北セッションズ 1971"の完全版! (C)RS
JMD(2024/04/03)
伝説/不滅のカリスマ・・・阿部薫1971年絶頂期の演奏
オリジナル・リリース盤に、未発表演奏、肉声等も加えた完全版!
未発表写真を写真集的に収録した40頁のブックレット付き
70年代を中心に数々の名作を生みだしたレーベルNadjaをアップデートした"Nadja21"が、スタート。その第一弾のリリースは、カリスマ的ジャズ・サックス奏者、阿部薫。1971年の東北ライヴ3公演をまとめた衝撃のリリースだ!
"異端の天才"といわれ、圧倒的な疾走感、激しさを表出した演奏は、究極の前衛表現であり、時代を超える伝説。そして、1949年生まれの阿部薫は、この時、22歳。アーティストとして正に絶頂期の演奏である。
「誰よりも速くなりたい」という言葉(詩)をのこし、「季節を超えるスピード・・」「スピード感がもっとほしい」、などという言葉も残したその存在は、数々の人が語っており、いまさら、加えるまでもない。ほとばしるインプロヴィゼーションと共に、浮かび上がるメロディの断片の美しさなどは、不滅のものだ。
そこで、本リリースに際しては、記録された音源を検証しなおし、今までに発売された(ばら売り)作品から削除されていたソロ・パフォーマンスの断片や、阿部薫の肉声、拍手も収録。可能な限りの記録を収録した完全版とした。また97年初版リリースの際、購入応募特典だったシングルCDの演奏も追加収録した。
また40頁のブックレット付き。書下ろしのライナーはもちろん、オリジナル・リリース時のライナー5本も完全収録し、名盤『ラストデイト』のジャケット撮影者である南達雄の超貴重な未発表写真も多数収録。70年代初めをとらえた写真は、若き日の阿部の姿を伝える。アルトの演奏写真ほか、非常に珍しいバスクラリネットの演奏写真、また、「激しく動く阿部を撮っているうちに自分の身体も阿部に合わせて揺れ出して、カメラで共演しているような気分だった」と写真家が語った阿部の躍動を伝える写真も収録。一方、「演奏とは裏腹に、人柄は繊細だった」というエピソードを表すように、本人の純粋さがあらわれるポートレイトもあり、その人間像を伝える。
天才ゆえに様々なエピソードもあふれる阿部薫の「音楽家」としての姿を伝える永久保存版の登場だ。
発売・販売元 提供資料(2020/08/04)
1971年の阿部薫の東北で録音された演奏をまとめたアルバムが発売された。阿部薫の71年の東北での演奏は評価も高く、こういった形で発売されるのは喜ばしいことだ。71年の阿部薫は高柳昌行との共同作業を終えた頃で、傑作として名高い『彗星パルティータ』が録音された73年の直前の過渡期といえる時代だ。収録された曲も《アカシアの雨がやむ時》《風に吹かれて》《恋人よ我に帰れ》などポピュラー・ミュージックからテーマを借りたものが多く珍しい内容といえる。そんな中でもベイシーで録音されたバス・クラリネットによるソロ・インプロヴィゼーションの美しさには息を飲んだ。
intoxicate (C)荻原慎介
タワーレコード(vol.148(2020年10月10日発行号)掲載)