ヴィーチェスラフ・ノヴァーク: ピアノ協奏曲、「たそがれ」 & 交響詩「トマンと森の精」

生誕150周年記念!
ドヴォルザークに師事し、
ブラームスが認めた作曲家、
ノヴァークの作品をフルシャ、バルトシュが録音!!

チェコの作曲家といえばドヴォルザーク、スメタナ、ヤナーチェク、スーク、マルティヌーが代表格ですが、その陰に隠れてしまいながらも才能豊かな作曲家として今年(2020年)生誕150年を迎えたヴィーチェスラフ・ノヴァーク(1870-1949)があげられます。そのノヴァークの作品を現在チェコのクラシック界を牽引するヤクブ・フルシャと注目のピアニスト、ヤン・バルトシュが録音した新譜の登場です。収録作品はピアノ協奏曲 ホ短調、ピアノ小品集「たそがれ」Op.13、そして交響詩「トマンと森の精」Op.40です。

ノヴァークはプラハ音楽院でドヴォルザークに師事。その後、ブラームスに認められ作品を出版しました。作風はドイツ・ロマン派から出発し、その後国民楽派的様式で作曲。モラヴィア民族音楽の要素を取り入れた温かい音楽が特徴といえます。教育者としても功績を残し、1909年から1920年まで母校プラハ音楽院で教鞭を執り、20世紀チェコの作曲家を門下から輩出しております。

ノヴァークが20代半ばに作曲したピアノ協奏曲 ホ短調は若さ溢れる溌剌さとともにヴィルトゥオジックな作品。この度スタジオ録音としては初録音となります。一方、4つの小曲からなるピアノ独奏曲「たそがれ」はチェコの詩人J.S.マチャル(1864-1942)の同タイトルの詩からインスピレーションを得て作曲。詩情あふれる旋律美が魅力です。

30代半ばに作曲された交響詩「トマンと森の精」は、F.L.チェラコフスキーの詩による作品。ノヴァークの管弦楽曲の中で最も野心的といえる作品で、「抑えきれないほどの激しい情熱を表現した」とノヴァークは語ったと言われております。生誕150周年にあたり、母国の作品を再提示する使命があると語るフルシャが思いを込めて演奏しました。

チェコの新星ピアニスト、ヤン・バルトシュはブレンデルも激賞する若手実力派。バルトシュは14歳のときにビエロフラーヴェクの指揮で輝かしいコンサート・デビューを成功させ、以後数々の国際コンクールの受賞歴を誇ります。スプラフォン・レーベルからリリースしているヤナーチェクのピアノ作品集(SU4266)、モーツァルトのピアノ協奏曲集(KKC 6155 / SU 4234)、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ集(SU 4252)ではきめ細かく丁寧な音楽づくりで高い評価を得ております。
キングインターナショナル

Vitězslav Novak was a student of Dvořak and his most adventurous follower. Pianist Jan Bartoš is right to bemoan Novaks general neglect, even in the Czech Republic, but several recordings have covered his major tone poems. One of those, Toman and the Wood Nymph, Op. 40, is here, rendered with appropriate sweep by the Prague Radio Symphony Orchestra under Jakub Hrůša. The work is recognizably in the tradition of the nature tone poems of Dvořaks later career, but advances upon their language to a striking degree for 1907, when it was composed: one might almost take it for Szymanowski, and its vast programmatic canvas and harmonic spirit of adventure are fascinating even as it contains little of Novaks other main innovation, folk rhythmic influence. The piano works here are a bit less distinctive, but Bartoš plays them for all they are worth. Both are early works: the Piano Concerto in E minor was disowned by the composer, who heard only its conventional aspects and not the hints of Impressionism that were clearly knocking on the windows of his mind. The four pieces of At Dusk, Op. 13, are attractive essays in a Brahmsian vein. One might try Radoslav Kapils Novak piano collection as a compliment here, for it contains one of his mature piano masterpieces, the Sonata Eroica, Op. 24, but those interested in Novak, a growing group, will find much of interest in this release.