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幸福な監視国家・中国

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フォーマット 書籍
発売日 2019年08月10日
国内/輸入 国内
出版社NHK出版
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784140885956
ページ数 256

構成数 : 1枚

第1章 中国はユートピアか、ディストピアか
間違いだらけの報道/専門家すら理解できていない
「分散処理」と「集中処理」/テクノロジーへの信頼と「多幸感」
未来像と現実のギャップがもたらす「認知的不協和」
幸福を求め、監視を受け入れる人々
中国の「監視社会化」をどう捉えるべきか

第2章 中国IT企業はいかにデータを支配したか
「新・四大発明」とは何か/アリババはなぜアマゾンに勝てたのか
中国型「EC」の特徴/ライブコマース、共同購入、社区EC
スーパーアプリの破壊力/ギグエコノミーをめぐる賛否両論
中国のギグエコノミー/「働き方」までも支配する巨大IT企業
プライバシーと利便性/なぜ喜んでデータを差し出すのか

第3章 中国に出現した「お行儀のいい社会」
急進する行政の電子化/質・量ともに進化する監視カメラ
統治テクノロジーの輝かしい成果/監視カメラと香港デモ
「社会信用システム」とは何か/取り組みが早かった「金融」分野
「金融」分野に関する政府の思惑/トークンエコノミーと信用スコア
「失信被執行人リスト」に載るとどうなるか
「ハエの数は2匹を超えてはならない」
「厳しい処罰」ではなく「緩やかな処罰」/紙の上だけのディストピアか
道徳的信用スコアの実態/現時点ではメリットゼロ
統治テクノロジーと監視社会をめぐる議論
アーキテクチャによる行動の制限/「ナッジ」に導かれる市民たち
幸福と自由のトレードオフ/中国の現状とその背景

第4章 民主化の熱はなぜ消えたのか
中国の「検閲」とはどのようなものか/「ネット掲示板」から「微博」へ
宜黄事件、烏坎事件から見た独裁政権の逆説
習近平が放った「3本の矢」/検閲の存在を気づかせない「不可視化」
摘発された側が摘発する側に/ネット世論監視システムとは

第5章 現代中国における「公」と「私」
「監視社会化」する中国と市民社会/第三領域としての「市民社会」
現代中国の「市民社会」に関する議論/投げかけられた未解決の問題
「アジア」社会と市民社会論/「アジア社会」特有の問題
「公論としての法」と「ルールとしての法」/公権力と社会の関係性
2つの「民主」概念/「生民」による生存権の要求
「監視社会」における「公」と「私」

第6章 幸福な監視国家のゆくえ
功利主義と監視社会/心の二重過程理論と道徳的ジレンマ
人類の進化と倫理観/人工知能に道徳的判断ができるか
道具的合理性とメタ合理性/アルゴリズムにもとづく「もう1つの公共性」
「アルゴリズム的公共性」とGDPR
人権保護の観点から検討すべき問題
儒教的道徳と「社会信用システム」/「徳」による社会秩序の形成
可視化される「人民の意思」/テクノロジーの進歩と近代的価値観の揺らぎ
中国化する世界?

第7章 道具的合理性が暴走するとき

おわりに

主な参考文献

  1. 1.[書籍]

一体何が起きているか!?

習近平体制下で、人々が政府・大企業へと個人情報・行動記録を自ら提供するなど、AI・アルゴリズムを用いた統治が進む「幸福な監視国家」への道をひた走っているかに見える中国。
セサミ・クレジットから新疆ウイグル問題まで、果たしていま何が起きているのか!?
気鋭の経済学者とジャーナリストが多角的に掘り下げる!

作品の情報

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著者: 梶谷懐高口康太

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