誰もが持ってる"素直"が、また音楽になり、踊りはじめた。息する限り止まらない創造者、坂口恭平による永遠に新鮮なサウンド・オブ・ミュージック。 (C)RS
JMD(2020/07/09)
誰もが持ってる"素直"が、また音楽になり、踊りはじめた。
息する限り止まらない創造者、坂口恭平による永遠に新鮮なサウンド・オブ・ミュージック。
作家、建築家、音楽家、画家として休むことなく数多くの作品を発表。そして畑では毎日イチゴ、メロン、スイカ、とうもろこし、トマト、ニンジン、小松菜、きゅうり、ピーマン、サツマイモ、かぼちゃ、枝豆、ナス、ネギを作る「生活の創造者」坂口恭平。料理は生きること"創造の根源"と定義した料理本「cook」や、長女アオちゃん、長男ゲンくんをプロデュースしたアオとゲンの音楽アルバム「クマと恐竜」も話題に。近年も無茶はせず、やれることは全部やり、人間は創造を続ける生き物だと体現し続けています。
そんな彼にとって、2年半ぶり2枚目のスタジオ・アルバム「永遠に頭上に」が完成しました。前作同様、寺尾紗穂、厚海義朗、菅沼雄太とのカルテットが集い、1日で録音終了です。同郷、熊本出身の作家・詩人である石牟礼道子の詩をうたにした弾き語り音源「海底の修羅」を加え、生きる通り道に、また1つの作品が落ちました。ファースト・アルバム「アポロン」の面白みは変わらずに、なんだか理想的な成長を遂げています。プロットは全くなし、彼から出てきたとにかく素直なメロディーが、愛情と信頼で魅力をましたバンド・アンサンブルで豊潤に実ります。きっと子供たちと歌い遊べるみんなのうた「松ばやし」、ライブでも大人気のあの名曲「TRAIN-TRAIN」のカバーもついにバンド編成で音源化。ツイン・ヴォーカルのように優しく寄り添う、寺尾紗穂の声も変わらずここにはあるのです。
彼自身が一番、自己から生まれ出た歌に驚き、喜んでいる。だから、風になびくように心が震え、とても自然な人としてのよろこびをこの歌声は与えてくれる。
坂口恭平は何にでもなれるが、圧倒的に音楽家なのです。
発売・販売元 提供資料(2020/06/30)
小説から料理本まで多数の書籍を著し、画家や建築家としての顔も持つマルチな才能が2枚目のスタジオ・アルバムを発表した。前作同様に寺尾沙穂、菅沼雄太、厚海義朗という顔ぶれが揃い、同じく1日で録音完了したそうだが、土の匂いがほんのり香る新鮮なフォーキー・ミュージックが山盛りで、食欲をそそらずにおかない。まるでオールド・アメリカン・フォークのような趣のブルーハーツ"TRAIN-TRAIN"カヴァーもいと麗しい。
bounce (C)桑原シロー
タワーレコード(vol.442(2020年9月25日発行号)掲載)