グラミー11冠、ノミネート総数31を誇り、米エンタメ業界最高の栄誉の1つ<EGOT>を史上最年少で受賞したシンガーソングライター、ジョン・レジェンドの通算7作目となるソロアルバム。混沌とした2020年にジョン・レジェンドが伝えたい愛とメッセージがたくさん詰まった全16曲を収録。参加アーティストには伝説的R&Bグループのトニー・トニー・トニーからラファ―エル・サディーク、現代音楽に最も大きな影響を与えた一人と称される作曲家、デイヴィッド・アクセルロッドの大御所から、チャーリー・プース、ジェネ・アイコ、アンダーソンパーク、ラプソディ、コフィーなどが集結。表題曲で先行シングルとして公開された「ビガー・ラブ」はコロナの影響で自宅待機をするファン達から映像を集めたミュージックビデオも話題となった。こんな時代だからこそ今ジョン・レジェンドが伝えたい思いと大きな愛が詰まった作品だ。 (C)RS
JMD(2020/08/07)
ジョン・スティーヴンス名義でのデビューから20年。2018年のクリスマス盤に貢献したラファエル・サディークもふたたび関与した新作は、EGOT制覇の伝説男らしい豪華ゲストと鉄壁のプロダクションに撃ち抜かれる。ドクター・ドレー曲を使ったオーク制作の"Actions"をはじめ、チャーリー・プースやアンダーソン・パークが手掛けたブギー、ゲイリー・クラークJrを迎えた重厚なスロウ、ジェネイ・アイコとの親密な共演、さらにはトロピカル・ハウスまで、ジャケ画の通り色彩豊かな内容はジョンの全方位性を総括したかのよう。DJキャンパーが制作/客演した"I'm Ready"でのマーヴィン・ゲイ作法の歌唱も上々。故コービー・ブライアントらに捧げたラプソディとの美麗な哀歌を含め、BLM的にも響く愛に満ちた快作だ。
bounce (C)林剛
タワーレコード(vol.441(2020年8月25日発行号)掲載)