世界をゴールドに染め上げるサムライ・トランペッター。ビートと生演奏が絶妙に融合した、圧倒的グルーヴ&メロディのTKワールド。コンコードから発表した前作『ジグザガー』(2016年)から3年半ぶりとなる新作は、<絶対的な自然と人間の偉大なる卑猥さの妙>をテーマに、自らプログラミングしたビートと生演奏の融合を実現。細部の音色やテクスチャーに至るまで綿密にプロダクションを構築した作品で、圧倒的なグルーヴとメロディ、そして切れ味のあるトランペット・プレイが冴えわたっています。オリジナル曲をメインに、ディアンジェロのヴァージョンでも有名なオハイオ・プレイヤーズ「スイート・スティッキー・シング」、ハービー・ハンコック「テル・ミー・ア・ベッドタイム・ストーリー」のカヴァーを収録。 (C)RS
JMD(2020/09/11)
ファンキーなジャケット、多彩なグルーヴ、全てが圧倒的な傑作。
日本が世界に誇るトランぺッター黒田卓也、3年半ぶりの新作は作品全体のプロデュ―ス、ビートメイクにも関わり、新たな魅力も垣間見れる傑作だ。彼が奏でる多彩で圧倒的なグルーヴは更に進化し身体の芯を揺さぶる。そのグルーヴを際立たせる重層的な楽器の音色は高揚感をもたらす。自身で作ったビートを軸に細部にまでプロダクションを施し構築された作品は全てがパーフェクトの一言。
(C)グランツリー武蔵小杉店:河田 良介
タワーレコード(2020/08/21)
世界をゴールドに染め上げるサムライ・トランペッター。ビートと生演奏が絶妙に融合した、圧倒的グルーヴ&メロディのTKワールド。『フライ・ムーン・ダイ・スーン』日本先行発売。
2014年、USブルーノート初の日本人アーティストとして『ライジング・サン』でメジャー・デビュー。以降ニューヨークをベースに世界的な活躍を続け、自身のプロジェトに加えて、DJプレミアやアコヤ・アフロビート・アンサンブルのメンバーとしても活動。日本国内でもMISIAやJUJU、ceroとのコラボや、J-Squadの一員としてテレビ朝日系「報道ステーション」のテーマ曲を担当するなど、ジャンルを自由に横断しながらキャリアアップを重ねてきました。
コンコードから発表した前作『ジグザガー』(2016年)から3年半ぶりとなる新作『フライ・ムーン・ダイ・スーン』は、「絶対的な自然と人間の偉大なる卑猥さの妙」をテーマに、自らプログラミングしたビートと生演奏の融合を実現。細部の音色やテクスチャーに至るまで綿密にプロダクションを構築した作品で、圧倒的なグルーヴとメロディ、そして切れ味のあるトランペット・プレイが冴えわたっています。
『フライ・ムーン・ダイ・スーン』は、オリジナル曲をメインに、ディアンジェロのヴァージョンでも有名なオハイオ・プレイヤーズ「スイート・スティッキー・シング」、ハービー・ハンコック「テル・ミー・ア・ベッドタイム・ストーリー」のカヴァーを収録。日本盤には、ソウル生まれ・東京育ちのDJ/シンガー・ソングライターYonYonと、マルチ・インストゥルメンタリスト安藤康平のソロ・プロジェクトMELRAWによる「ドゥ・ノー・ホワイ」のリワーク・ヴァージョンをボーナス・トラックとして収録。
パーソネル:
黒田卓也(tp, key, programming)
コーリー・キング(tb, vo)
クレイグ・ヒル、馬場智章(ts)
大林武司、クリス・マッカーシー、泉川貴広(key)
荻原 亮、吉田 智(g)
ラシャーン・カーター、ソロモン・ドーシー、バーニス・トラヴィス、中村恭士(b)
アダム・ジャクソン、ザック・マリングス(ds)
小川慶太(per)
アリーナ・エンギバーヤン、パオラ・アルチエリ(vo)
角銅真実(voice)
YonYon(rap, vo)
MELRAW(additional programming)
発売・販売元 提供資料(2020/06/15)
「絶対的な自然と人間の偉大なる卑猥さの妙」をテーマにしたと語る本作は、往年のソウル・ミュージックに触発された作品でもあります。
遠くからかすかに聞こえる規則的な旋回音。それは次第に大きくなって行き・・・何とトランペットの音色だったんだと気づかされます。暗闇の中にほのかに差した光。それはやがて輝きを増し上昇していく・・・そんな神秘的なサウンドが展開する「Fade」は、ニヒルでビターなトランペットに、コーリー・キングのレイドバックしたソウルフルな歌声が絡む味わい深いナンバー。一転して「ABC」は、猥雑で賑やかなファンク。奔放かつ縦横無尽に突き進むトランペットがカッコ良いナンバーです。エキセントリックなピアノのフレーズで幕を開ける「Do No Why」は、コーリーのトロンボーンとのアンサンブルにリズム隊が加わった分厚いサビや、疾走感のあるトランペット・ソロが印象的なアップテンポ。この曲には、女性DJ/シンガーのYon Yonにマルチ・アーティストのMelrawがビートで参加した別テイクが収録されています。こちらはボトムの重いソリッドなビートがビシッと決まり、浮遊感のあるYon Yonが日本語等の多言語で歌い、ファンクもあり、メロウなポップスもあり、ロックもあるという混沌とした空気のナンバーに仕上がっています。不思議なことにこれが妙にクセになります。
何処となくオリエンタルな雰囲気のサウンドをベースにトランペット&トロンボーンの分厚いユニゾンで攻め込む「Moody」は、中盤で見せるアグレッシブなトランペットが最高にカッコ良いファンク。女性シンガー Alina Engibaryanを起用した「Sweet Sticky Thing」は、オハイオ・プレイヤーズのカバー。深夜の街角を想起させるブルーでクールなサウンドをバックに、時にアンニュイに、時にしなやかに歌いあげるAlinaの歌声にトランペットが絡む、何ともムーディーでオトナなミッドテンポ。AORやブラコンが好きな人もハマりそうなナンバーです。
昔ながらのオーセンティックなジャズには程遠い、ソウルフルでファンクネスなアルバムですが、時にはニヒルに、時には情熱的に、多彩な表情を見せるトランペットには痺れます。