2019年ブルーノートに移籍後、初となるアルバム『ハーモニー』を発表したビル・フリゼールが今度は待望のトリオで作品を発表。ジャズとアメリカーナを基軸にしたヴォーカルを取り入れた前作とは異なり、今回は彼のテクニックを存分に堪能することができる正統派インスト曲がメイン。定期的に来日公演も行い、幾度となくファンたちを魅了してきた彼の音色が光る作品に仕上がった。 (C)RS
JMD(2020/06/16)
2019年ブルーノートに移籍後、初となるアルバム『ハーモニー』を発表したビル・フリゼールが今度は待望のトリオで作品を発表。ジャズとアメリカーナを基軸にしたヴォーカルを取り入れた前作とは異なり、今回は彼のテクニックを存分に堪能することができる正統派インスト曲がメイン。定期的に来日公演も行い、幾度となくファンたちを魅了してきた彼の音色が光る作品に仕上がった。
トリオのメンバーは、ここ数年、フリゼールとツアーを共にし、2019年にはNYの名ジャズ・クラブ、ヴィレッジ・ヴァンガードのステージをも共にしたトーマス・モーガン(ベース)、ルディ・ロイストン(ドラムス)。本作はフリゼールが切望してレコーディングに至り、彼は「このアルバムは、ルディとトーマスと、そして私と彼らの音楽を通して築いた関係性のすべてです。」「ここ数年、一緒に演奏をしてきたが、それを証明するものが何もなかった。だから、録音して残したかったんだ。」と語る。
アルバムに収録した楽曲は、彼らが何度も一緒にプレイをしてきたファンには耳馴染みのものから、一度しか演奏したことがないものまで様々。長年共にツアーを巡っていたからこそ「新鮮さ」を大切にしたと言う。プロデュースを務めるのはこれまでもフリゼールのアルバムを多く手がけてきたリー・タウンゼンド。フリゼールが最も信頼しているメンバーだからこそ、紡ぎだすことができる洗練されたハーモニーに注目だ。
2019年には現代ミュージック・シーンの重鎮ギタリストとしての彼を追ったドキュメンタリー映画「Bill Frisell: A Portrait」が日本でも公開されており、アーティストとしての存在感はこれまでになく強まっている。
発売・販売元 提供資料(2020/06/12)
ビル・フリーゼルの新作がブルーノートより発売される。本作は、ビル・フリーゼルがここ数年活動をともにしている、トーマス・モーガン(b)、ルディ・ロイストン(ds)が参加したギター・トリオによる作品。2019年にブルーノートへ移籍後の初アルバムになる前作『ハーモーニー』がジャズとアメリカーナーを主軸としたヴォーカル入りの作品であったのに対して、本作はインプロブィゼーションに重点を置いた内容になっている。本編13曲中半数以上をビル・フリーゼルのオリジナル曲が占め、他はビリー・ストレイホーン等の曲が収録されている。
intoxicate (C)荻原慎介
タワーレコード(vol.147(2020年8月20日発行号)掲載)