超本格派のピアノ弾き語り!デナ・デローズの4年ぶりの新作
自己のピアノ・トリオを中心に敬愛するシーラ・ジョーダンが2曲に参加
さらにジェレミー・ペルト(tp)、ヒューストン・パーソン(ts)をゲストに迎え全曲がジャズ・フィーリング満載の注目作品!
ジャズボーカル&ピアノ奏者、デナ・デローズの待望の新作が登場!1990年代中頃から、シャープナイン, MaxJazz等のジャズ専門レーベルから多くの作品をリリース。2015年にHighnote レーベルに移籍、シャーリー・ホーンへ捧げた『We Won'tForget You…A Homage to Shirley Horn』、2016年には『United』を発表し話題を集めた。本作はHighnote レーベルから4年ぶり、3作目のアルバム、デナ自身のリーダー作としては通算11作目にあたる。
元々はニューヨーカーのデナであるが、15年ほど前からオーストリアに移住し地元のグラーツ音楽大学で教授を務めている。教鞭をとらないときは頻繁にツアーに出かけ、異なる文化や生き方、音楽を吸収し自分自身の経験値を高めている。本アルバムで共演したシーラ・ジョーダン(vo)、ヒューストン・パーソン(ts)、ジェレミー・ペルト(tp) の3人のHighnote アーティストとはデナがツアー中、オーストリア以外で何度も共演した気心の知れあった仲間である。
収録曲は11曲。長い間デナと共演しているマーティン・ウィンド(b) とマット・ウィルソン(ds) とデナの弾き語りトリオが中心。シーラ・ジョーダン、ヒューストン、ペルトがそれぞれ2曲にゲスト参加している。アラン・ブロードベンド作のタイトル曲からスタートし、どの曲もストレート・アヘッドでジャズフィーリングが満載の選曲である。特筆すべきは90歳を超えてもますます元気な歌声と抜群のスイング感を聴かせるシーラとデナのデュエット曲の2曲「神の子は皆踊る」と「Small DayTomorrow」で魅せる2人のかけ合い。40年離れて生まれた2人の女性のリズミカルな相互作用が興味深い。
そしてスタンダード曲を吹かせたら右に出るものはいないベテランテナー奏者、ヒューストン・パーソンが参加した「TheWay We Were(追憶のテーマ)」と「The Days of Wine and Roses」にも注目である。デナにそっと寄り添うように絡むテナーはまさに円熟の境地である。2曲に参加しているジェレミー・ペルトのハードバップフィーリング溢れるトランペットソロも聴きどころである。
もちろんデナのトリオによる弾き語りヴォーカルも奇をてらうことなく絶好調。スインギーなピアノプレイも冴え渡る。4年間のアイデアを一気に披露した本作はデナのベスト作品にふさわしい出来栄えである。ジャズヴォーカル・ファン、ピアノ・トリオ・ファン、ストレイトアヘッド・ジャズファンの全てにおすすめの作品である。2019年10月、ニュージャージでの録音。
発売・販売元 提供資料(2020/04/24)