ピーターソンが自分の後継者と賞讃したピアニスト、ベニー・グリーンの新作は全編フェンダー・ローズを使用しての注目作!
ピーターソンが自分の真の後継者と賞讃したピアニスト、ベニー・グリーンの新作は全編えれくとりっく・ピアノのフェンダー・ローズを使用しての注目作。長年トリオに参加しているベーシスト、デビッド・ウォンに新ドラマー、アーロン・キンメルが参加したトリオを中心に繰り広げるフェンダー・ローズ・サウンドの世界です。
前作20作目のリーダー作『Then And Now』では、自己のリーダー作品としては初めて3曲にフェンダー・ローズを使用した作品となった。ベニーにとって子供時代を過ごした1970年代はアコースティック・ピアノよりもむしろエレクトリック・ピアノの方が聴く機会が多く、沢山のポピュラーミュージックで使用された時代でもあった。特にフェンダー・ローズやウーリッツァーのエレクトリック・サウンドは当時のラジオやレコードでコンスタントに流れていて印象深い、とベニーは語っている。
本作は長年ベニーのグループに参加しているベーシスト、デビッド・ウォンに新ドラマー、アーロン・キンメルが参加したフェンダー・ローズのトリオ演奏を中心にした作品。前作にも参加した実力派若手女性ヴォーカリスト、ヴェロニカ・スウィフトがゲストボーカルとしてタイトル曲の"Benny's Crib"に参加。また、前作に参加したニューヨークで活躍中の女性フルート奏者、アン・ドラモンドが2曲に参加している。ベニー・グリーンが実現したかった新たな冒険のアルバムと言って良いだろう。
収録曲は11曲、ベニー・グリーンが敬愛するピアニスト、ウォルター・ビショップJr、ケニー・バロン、シダー・ウォルトン、マッコイ・タイナーのジャズマンオリジナルやオープニング曲のデクスター・ゴードン"Tivoli"等を中心にベニーのオリジナル曲が5曲。ベニーのお気に入りのスタンダードナンバー、フェンダー・ローズのソロで演奏される"My One And OnlyLove"は美しいバラード演奏である。ラストトラックのタイトルチューン"Benny's Crib"はヴェロニカ・スウィフトが歌詞をつけ歌っている。どこか懐かしさを感じる軽快なチューンである。
近年のベニー・グリーンの演奏はまさに絶好調。全編フェンダー・ローズでの演奏でありますが、ベニー・グリーン節が満載の超一級のオーソドックススタイル・ジャズであります。ベニーの音楽の原点にもなった1970年代の懐かしいサウンドにインスパイアされた注目の作品である。
発売・販売元 提供資料(2020/05/20)