The New Mastersoundsのギターリスト兼リーダーであるエディー・ロバーツが主宰するレーベル、Color Red(カラーレッド)からのリリース。
昨今、凄まじい勢いで世界的にクール・サウンドを発信し続ける海外のセッション・ミュージシャン達。スナ―キー・パピー、ルイス・コール、ヴォルフペックなどの活躍は耳の肥えたファンク・ジャズ・リスナーには最早、グローバル・スタンダードとなっている。彼らは世界中のフェスでその存在感を浴びせまくり、インストゥルメンタル・ミュージックの価値観させ変えようとしている。そんな流れを継承しつつ、独自の世界観を放つシアトル出身のThe Polyrhythmics(ポリリズミックス)は次世代のファンクバンドであり、結成から10年のキャリアで最も重要でシンボリックなアルバムをリリースする。
とてもアンサンブル的にリッチなバンドである。ホーンセクションも含め、9人編成で活動。10年間の信頼関係で形成されたタイトな演奏は彼らの真骨頂。しかしThe Polyrhythmicsの本領はその演奏能力だけではない。ファンク・ジャズや典型的なジャム系にみられる、テーマ→インプロ(ソロ)→テーマというありがちな演奏ではなく、聴く人の想像力を試すようなアプローチが随所にある。つまり、聴く人の脳内に映像を届けるような緻密に計算されたアレンジでリスナーを楽しませてくれる。
例えばアルバムタイトルでもある「Man from the Future」、直訳すれば「未来から来た男」となるが、序盤はミディアムテンポのメローなバラードなのかと思わせながら、2分20秒を過ぎたあたりから様子が変わってくる。その展開はぜひ実際に聴いて体感頂きたい。
【Credits】
Ben Bloom - Guitar (Electric)
Grant Schroff - Drums
Nathan Spicer - Keyboard
Jason Gray - Bass Guitar (Electric)
Scott Morning - Trumpet
Art Brown - Saxophone
Elijah Clark - Trombone
Karl Olson - Percussion Instruments
発売・販売元 提供資料(2020/06/01)