グラミー賞にもノミネートされたブラジルのアイコン的シンガー/ソングライター、ベベウ・ジルベルトの6年振りのアルバムが完成。トーマス・バートレット(スフィアン・スティーヴンス、セイント・ヴィンセント)のプロデュースによる『アゴラ』、リリース。 (C)RS
JMD(2020/04/07)
ボサ・ノヴァの創始者、ジョアン・ジルベルトを父に、人気シンガーのミウシャを母に持つボサ・ノヴァ界のサラブレッドにして、グラミー賞にもノミネートされたブラジルのアイコン的シンガー・ソングライター、ベベウ・ジルベルトの6年振りのアルバムが完成。トーマス・バートレット(スフィアン・スティーヴンス、セイント・ヴィンセント)のプロデュースによる『アゴラ』がリリース。
発売・販売元 提供資料(2020/04/02)
6年ぶりに届いた新作は、 ノラ・ジョーンズやスフィアン・スティーヴンスらとの仕事で知られるトーマス・バートレットがプロデュースを担当。深いエコーに包まれた幽玄な"Tao Bom"やエキゾなムードが横溢した"Na Cara"など何とも摩訶不思議な音世界が構築されているが、何よりも聴きものなのは爛熟という表現がピッタリくるべべウの歌唱で、いままでに感じたことのない苦みを舌先に感じたりしてやけに刺激的だったりする。
bounce (C)桑原シロー
タワーレコード(vol.440(2020年7月25日発行号)掲載)
水面に浮かび揺れるような心地さを届ける歌声と、ボサ・ノヴァをベースにしたラウンジ・スタイルで本国はもちろんここ日本でも圧倒的な人気を誇るベベウ・ジルベルトが6年という長い間沈黙を経て遂に帰ってきた。2018年、2019年と立て続けに父母を失い、計り知れない困難な時期に本作は制作されたようだが驚くほどに力強く、これまでにない成熟を感じさせる。今回、彼なしでは完成しえなかったとベベウが語るほどプロデューサーのトーマス・バートレットが重要な役割を担ったそうで、彼が鍵盤を務めるアントニー・アンド・ザ・ジョンソンズなどにも通じる創作の深さを示した内容となっている。
intoxicate (C)小畑雄巨
タワーレコード(vol.145(2020年4月20日発行号)掲載)